第2話 動機ってやっぱり大切
さて、まずは根本。
という点です。
実は私、物心付いたときから太っていまして、痩せていると言うときがほとんどなかったんですね。太っているのが普通だったし、特に痩せたいと思う理由もなかったのでずっとそのまま。肥満体型のまま人生を過ごしてきました。
転機となったのは父が歩けなくなったこと。
父が歳をとり、すっかり足が萎えてしまい、自力では歩くことはおろか、立つこともできなくなってしまいました。トイレに行くことも出来ないので、いちいち私が抱え上げて連れて行かなくてはなりませんでした。その姿を見て思ったんですね。
『いまのうちに体重を減らして足への負担を軽くしないと将来、歩けなくなる!』
その危機感に駆られた結果、生活スタイルをがらりとかえ、怒濤の減量に成功したわけです。というわけでやっぱり、動機って大切なのです。はっきりした動機、目的がなければ何も達成できません。
歩けなくなるのは本当に大変です。
父には歩けなくなってからほどなくして施設に入ってもらったのですが、その施設にいる人たちの願いもただひとつ『家に帰りたい』でした。父もさんざん泣きそうな顔で『帰りたい』と訴えていました。
そんな姿を見せられるのは心か痛みましたが、なにぶん、家で世話できる状況を越えていたのでどうしようもなく。結局、父はこの四月に一度も家に帰ることなく亡くなりました。
歩けなくなると言うのはそういうことです。
残された母もやはり弱っていて、杖を突き、手を繋いでいないと危なっかしくて出歩けない状態。歩いて十分ほどの距離の駅前に行くにも休み休みでないと歩いて行けない状態です。
そんな親の姿を見てるだけに『健康な体』の重要性は身に染みて感じます。
世の中には驚くぐらい元気なご高齢の方もいらっしゃいますが、その方たちの合い言葉も『歩けなくなったら終わり』とのこと。
そう。なぜ、日頃から節制し、体重を管理し、健康な体を目指すのか。
その目的は夏の海で大胆ビキニを着込んで恋人をゲットしイチャイチャラブラブするためでもなければ、バスケの試合で派手なダンクを決めて観客席の女の子にキャアキャア言われるためでもありません。
生涯にわたって歩ける体を維持し、最後まで人生を生ききる。
そのためにこそ日頃から節制し、体重を管理し、健康な体を維持するのです。
そして、最後まで元気に生ききる人生を手に入れるのです。
次章ではそのための(私なりの)心得を説明します。
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