両親の懇願から「生命装置」なるものを迎え入れることになった男性。
その機能は文字通り「生命」に関わる神秘的なもので……
この作品の読んだ印象は「生々しい」だった。ただ、機械のように冷たくもあった。
相反する要素がどうして上手く同居しているのか、何度も読み返して考えてみたが、切り抜いている場面と量の塩梅なのだと思った。
割愛するであろう場面を書いている。熱がこもらないようにスパッと端的に。それが予想外のフックとなって頭を揺らす。
タグに「ブラックユーモア」とあるように、どちらが人間なのか分からなくなるような話でもあるのだが、
最終的には奇妙なあたたかみが残って「はあ」と一息つく、そんな作品。