マッチョ大戦

仕える白銀

始まり

私が逆立ちをしながら腕立て伏せをし、コーヒーを啜っていると我が部下が部屋に入ってきた。


「アームストロング大佐!大変です!」


「何だね?君も腕の筋肉を鍛えることに目覚めたのかね?さて、一緒に鍛えようではない―――


「結構です」


「何!?この世界は筋肉こそ至高なのだぞ!?」


筋肉を鍛えれば世界最強も夢ではないというのに!

何故ここで鍛えないのか!

いや、鍛える必要がある!


「話を聞いてください!レッグストロング大佐が攻めてきました!」


「なにぃぃぃ!あの脚だけ鍛えて次元を斬ることに成功した敵国の大佐だとぉ!?」


「そうです!この前、水面を走ることに成功したレッグストロング大佐です!」


「くぅ!こうなったら我が真の力を見せるしか………!」


腕に力を込める。

だが、き奴の方が一枚上手――いや、一筋繊維多かった。


「待たせたな!俺が来た!走ったから乳酸たまってるぜぇ!」


「レッグストロング大佐ぁ!ここであったが百年目!ここで決着を付けるぞ!」


「私が死んでしまうぅ!」


部下よ、すまん。

巻き込まれて散ってくれ。


「おうよ!【次元切断蹴り】ぃ!」


「我が上腕二頭筋から発せられる熱線を見よ!【腕の筋肉シュプラッシュ】!」


我が【腕の筋肉シュプラッシュ】とき奴の【次元切断蹴り】が衝突するかと思われたが、そうはならなかった。


「ズゥゥム」


消滅しただと!?


「この、背筋を収縮するときに起こる衝撃波は!」


「この日常の中の筋トレこそ最強への道筋だと言っていたほどの姿勢の良さは!」


「「バックストロング大佐!!!」」


「ふははは!二人して掛かってくるといい!同時に相手してやろうぞ!」


我とき奴は視線を合わせる。

向こうも同じか。

やはり、今はそれどころではないな。


「アームストロング大佐」


「レッグストロング大佐」


「「行くぞ!!」」


「さぁ!来い!」


我々はかの強敵に立ち向かうのであった。


続く、かもしれない………

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マッチョ大戦 仕える白銀 @hakugin-tukaeru

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