吾輩は小説である。
米太郎
吾輩は小説である。
吾輩は小説である。題名はまだ無い。
どんなテーマで産み出されたのか検討もつかぬ。
深夜0時、真っ暗な部屋の中で書き始められたことだけは覚えている。
吾輩はそこで初めて人間のというものを見た。
しかもあとで聞くと、それは人間の中で1番孤独で、頑張り屋で、夢想家なのだそうだ。
小説家と言うらしい。
小説家は自分の頭の中に入り込み、そこで見た景色を使って吾輩を色鮮やかに描いてくれるそうだ。
産まれたばかりの吾輩はまだ何の考えも無かったが、小説家の掌にのせられてスーっと持ち上げられた時、ふわふわとした感じがあったばかりである。
掌の上で少し落ち着いて小説家の顔を見たのが、いわゆる人間というものの見始めであろう。
吾輩のことを優しくなで、時には激しく毛をむしりながら、立派に育て上げてくれるそうだ。
それはそれは、完成が楽しみである。
先程聞いた話だが、どうやら書き上がった吾輩をカクヨムコンテスト8というものに出すらしい。
Web小説のお祭りだそうだ。
そこには、綺麗に育った吾輩達が多く集まると言うから、吾輩は今から楽しみで夜も眠れない。
吾輩のご主人様も躍起になって、深夜に吾輩をコネくりまわしてくれる。
深夜に頑張りすぎず、健康には気をつけて貰いたいものじゃ。
色々な思いで育てられた小説達。
その一つ一つが、大事に育てられた吾輩達なのだな。
カクヨムコンテスト8、開催が楽しみじゃ。
吾輩は小説である。 米太郎 @tahoshi
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます