あとがき

 カクヨムさんのほうにはあとがき機能が無いようでしたので、この場を借りてちょっとしたコメントを書かせていただこうかな、と。



 今回のお話は、友人間で持ち上がった同じテーマで短編を書き合おうという企画のために書き上げたものです。そしてそのテーマは、「主人公が『宇宙人』である」でした。

 あくまでも『短編』を『その日のうち』に書き上げて提出しなければならなかったので、そんなにじっくりと構想を練る時間はありません。加えて、そもそも私の性格には打算的な部分があるということもありまして、主人公の解釈の主軸には典型的な宇宙人像が最初からどっかりと居座ることになりました。

 そうして少し主人公の人物イメージを膨らませていくうちに、彼女を特徴づける要素として、「まぁ宇宙人が主人公なら喋り方に特徴を付けるしかないな」と打算的な決断を下した私。もう本当に典型的な、「ワレワレハウチュウジンダ」と喋る宇宙人のイメージに引っ張られています。

 と、ここまで主人公「リーナ」のなんちゃって誕生秘話を語ってきたわけですが、後にこの打算が私を苦しめることになります。



 今回のあとがきの主題は、その苦労話を一つ。

 仰々しく苦労話と書いておいてなんですが、特に大した話ではありません。ただ、少し目がチカチカしたというだけの話です。

 皆さまは普段、文章を書く際にはどんなツールを使用していらっしゃるでしょうか。カクヨムさんのほうで直接書いているという方もいらっしゃるでしょうし、Wordさんや一太郎さんなんかを使っている、という方もいらっしゃることでしょう。

 私はもっぱら、Googleさんのドキュメントツールを使って書いています。ドライブと自動で連携して保存してくれますので、出先でも簡単に編集できてとても便利なのです。

 しかしこのドキュメントツール、少し困った性格がありまして。文法上おかしいと判断される個所があると、訂正するべきですよ、とアンダーラインを引いてくれるんですね、ご丁寧に目立つ赤とか青の色で。

 普段はとても便利な機能で、タイプミスや変換ミスを指摘してくれる頼れる機能(特に英語で文章を書く際の性能はピカイチ!※個人の感想です)なのですが、こと小説を書く際には少し乱暴気味に線を引いてきます。いや、そこは敢えてそう書いているんだよ、と言って伝わるものではありませんから、そういう時は毎回マウスを動かして「無視する」のボタンをクリックして消してもらいます。その処理が行われるまでに若干のラグがあったりすると、ちょっとムスッとしているのかな、なーんて思ってみたり。

 そんな機能も普段はちらほらと線を引くくらいのもので、特にストレスには感じません。


 ――――しかし、今回の彼はすごかった。


 というのも主人公「リーナ」の喋り方は変なところにカタカナが入りまくるものですから、文法的にははちゃめちゃな見た目をしているわけです。

 ですからドキュメントツールさんも顔を真っ赤にしながら、「こことここ! あぁ、ここも! ほら、ここも違う!」と。赤、赤、赤、赤! 何本も何本も線を引いてきます。

 それを毎回マウスで消していてはあまりに作業が滞りますし、集中も途切れて大変です。

 なので無視(消さないという意味)して執筆を続けるわけですが、すると目立つ赤や青の線がずっと画面の至る所に残り続けるわけです。

 目がチカチカとして、ちょっと辛い思いをしました。


 エピソードは以上です。



 構想・推敲含めて三時間弱で書き上げた、雑な短編の形をした拙作ですが、楽しんでいただけましたら幸いです。

 割合設定やキャラクターは気に入っておりまして、続く展開のイメージを湧いていることから、気が向けば続編を書いて連載化するやもしれません。その際はぜひ、応援してくださると励みになります。


 それでは、またの機会に。


 久留里美波

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【短編】地球へ出稼ぎにきた宇宙人、永久就職先が決まる 久留里美波 @kurukurusouth

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