良い意味で笑わせてもらっています。
財政難の大奥を男色、つまりBL小説の売り上げで支えようという、その発想からして面白くないわけがありません。
主人公・高遠あかねは「御年寄」という、一人部屋を与えられるくらいには高い地位に就く女性。苦労して手に入れた念願の一人部屋で、夜な夜な趣味の男色小説を書くことを唯一の癒しとしています。ところが、ひょんなことからその小説が流出してしまい……?
本作は歴史小説と銘打っていますが、言葉遣いにあえて現代用語を混ぜたり、主人公の思考に現代人の視点を取り入れるなど、歴史小説に馴染みがない人にとっても取っ付きやすいよう、ライトに楽しめる作風となっています。
物語はまだまだ始まったばかり。楽しみに読ませていただきます!