強大な力を得た少年は、旅の中で何を見るのか。

盲目の少年ルクスが再び光を得て目にした、押し寄せる瘴気。襲い来る魔物。そして、村の壊滅。
序盤からルクスに降りかかる悲劇に、息が詰まりそうになりました。そんな中、ルクスを助け共に生き延びた神火宗の修士ミーナが、ルクスを支えていきます。
ルクスは盲目になっていた時ですら腐りきらずに生きており、ものの考え方に賢さを感じる少年です。旅の道すがら、自身の考えの及ばなかった事態に陥ることがあっても、それを教訓に前を向ける心の強さを持っています。
ミーナは正義感のある良心的な明るい女性。
この二人が旅を通して支え合っていく様は、とても微笑ましく思いました。

世界は西洋風ではありながら和のテイストもあります。
タグに世界中を渡る冒険、とあるので、これから多種多様の国が登場するのかもしれません。
魔術に関しても独自の設定が成されており、とても興味深く楽しむことができます。

ルクスとミーナ、そして彼らを連れて旅に出ようとしているクレイリア領主のアラドラド卿。更に加わってくる、異国の姫君。
まだまだ物語は序盤でしょう。
これから始まる彼らの旅の行方が、楽しみでなりません。

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