第113話 現実を突きつけられて(悪役令嬢side)
私は今、薄氷の上に立たされている。
かつての世界では、至って平穏な人生を歩んでいた。
何不自由ない裕福な家に生まれ、家族に愛されていた私。今世は公爵家に生まれたが、前世だって他者より良い家に生まれた。
見た目も悪くなかったし、お金に困ることもなかった。
同学年の子がバイトするのを見るたび、不思議に思ったものだ。お小遣いをもらっていても足りないのかと。
後に、お小遣いは家庭により違うと知ったけれど。学生なのにお金に苦労するなんて、可哀想だと哀れんだ。
何不自由ない人生を歩んだ私にとって、初めて味わった挫折。それが、この世界だった。
最初は幸運だと思った。好きな小説の世界に来て、主人公になれたのだから。当然、物語どおり幸せになれると信じていた。
けれど、想定は悉く外れた。全てはあの女の振る舞いが原因だ。物語は改変され、この世界は変わってしまった。
その結果、私は罪人として法廷に足を踏み入れている。
聞き覚えのない話が繰り広げられる中、裁かれるときを待っていた。
目の前のやり取りを、まるで映画を見るように眺める。
ルーク・リオ・ジャーヴィス、そう名乗る空色を模した男。私も知らない第二王子の登場に、この世界は手遅れだと悟った。
そのせいだろうか。私は一人、切り離された場所にいる気がした。私の知らない物語を、眺めるかのように。
「最悪だわ……」
ぽつりと小さな声を漏らす。
皆の興味は、第二王子に向かっていた。私の呟きは拾われることなく、宙へ消える。
これは、悪い夢だろうか。
王妃殿下も、陛下も、観覧席の者たちも。皆、彼の存在を認識している。第二王子、そんな人間
目の前にある明らかな異常に、私は口元を覆った。
キモチワルイ。
知っている世界が、ぐちゃぐちゃに掻き回されているようで。
存在しない人間が、我が物顔で立つ異常事態。それを当たり前に受け入れる人々に、吐き気がした。
今まで、彼が表舞台に立ったことはない。王城でも一度も会わなかった。
だというのに、皆洗脳されたかのように受け入れている。聴衆に至っては、歓声すら上げる始末だ。
これを異常と言わず、何と言うのか。
「では、話を元に戻しましょうか。あなたには、語ってもらわねばならないことがある」
彼の涼やかな声が、私の思考を遮る。不可解な舞台劇は、まだ続くらしい。
ここは法廷。前世より遥かに異様な、酷い場所。
裁判と聞き、漠然と前世のものを想像していた。検察官と弁護士、そして裁判官がいる光景を。
でも、ここは違う。弁護士なんて存在しない。裁判官だって、文官と陛下が担当するだけだ。専門知識を持った人間がいない、曖昧な場所。
それに加えて、非科学的な捜査に基づき、裁きが行われる。
この世界に、それを望むのは不可能だと分かっているけれど。裁かれる側に立ち、初めてその怖さを知った。
小説を読んでいたときは気づかなかった。鬱陶しいヒロインが裁かれれば、方法なんてなんでも良かったから。
でも、今は分かる。いかに恐ろしいことだったかを。
言葉一つで、皆の意識が変わる。今まで無関係に思えていた王妃すら、引きずり出されてしまう場所。それがここだ。
脳裏に実技訓練場の光景が浮かんだ。
私の処刑を望み、異様な熱気に包まれた人々。同じ人間とは思えぬ、醜い姿だった。
あのとき、思い知らされたのだ。この世界に生きる人間の醜さを。常に美しく着飾る貴族も、所詮野蛮な生き物だった。
憂さを晴らすように、娯楽のように、処刑を望んでいた。
前の世界より野蛮で、原始的で、醜悪な世界。それがここだった。物語とは違う、醜い場所。
もっと煌びやかな、美しい世界だったはずなのに。どうしてこうなったなんて、問うまでもない。
あの女が物語を捻じ曲げたせいで、こんな醜い世界になったのだ。
強く拳を握る。怖い、憎い、怖い。近づいてくる裁きへの恐怖、本来裁かれるべき女への憎しみ。二つの思いが、胸を占めていた。
物語で描かれた死罪は何だったか。何度も読んだ小説なのに、なぜかはっきりと思い出せない。
絞首刑? 斬首刑? 毒を賜る? どれもあり得る話だ。この国でも実施される処刑方法である。
あと考えられるとしたら……
そこまで考えて、私は一人身震いした。
脳裏に浮かんだのは、火刑。俗に言う火炙りだ。
この世界は、前世とは違う。人権への配慮などない、残酷な世界だ。あり得ない話ではなかった。
こうして、論戦ができただけマシなのか。記憶の彼方から、恐ろしい裁判を思い出す。
これが神明裁判だったなら、言葉など意味を成さなかった。死ぬほどの思いをさせられて、結局無意味に殺された可能性もある。
それに比べればいくらかマシだけれど。
だからといって、この地獄のような光景への恐怖は消えなかった。
私は一体、どうなるのだろう。魔獣騒ぎはともかく、聖女殺害を企てたのだ。死罪となっても可笑しくない。
あの女からすれば、私は殺したい相手だろう。惨たらしい刑を求めても可笑しくない。
私が死ぬのを見て、微笑むのではないか。あの見た目だけは愛らしい顔で。
軽く息を吐く。思考は既に諦めの境地についていた。いっそ、死んでしまった方がマシだと。
結局のところ、私は失敗したのだ。
この世界は既に、小説通りに進まない狂った世界となっていた。
もちろん、死ぬのは怖いけれど。バグの生じる世界で生きるのは、もっと怖い。
死んでしまえば、全て終わるのだ。本をぱたりと閉じるように、物語は閉ざされる。
5歳の頃、突然意識が目覚めたように。また意識を閉ざしてしまえばいい。いつの日か、目覚める可能性もある。
そう思えば、少しだけ心が楽になった。所詮ここは、物語の世界。それが終わるだけなのだと。
わずかに心が落ち着いて、顔を上げる。
時を同じくして、第二王子が話を切り出した。
「証人。なぜ、薬屋の店主が死亡していると語ったのか。その理由を聞かせてください。
法廷で出した言葉です、語れますよね?」
その言葉は、どこか既視感があった。王妃があの女に告げた言葉だ。仕返しのように、言葉をなぞったらしい。
王妃もそれに気づいたのか、怒りを露わにしている。淑女の鑑と呼ばれる彼女が、あんな姿を晒すとは。
「一応、皆のために補足しよう。エピメレイアの店主は、証人の言葉通り死亡している。レーナ・ハリスの自供により判明した。
だが、その事実を知るのは、取り調べに関与した者と犯人のみだ」
彼がそう告げると、場内は騒めき出す。
当然か。これでは、王妃が犯人と言っているも同義だ。
「加えて、取引を停止した理由についても予想がつく。
9月上旬に、最後の取引で購入した物。それが原因だ」
騒めいていた場内が、彼が語るごとに静寂を取り戻す。
皆、固唾をのんで聞いているのだろう。一つも聞き逃すまいと、自然と口を噤んでいた。
「捜査したところ、店内からある物が紛失していた。9月分の注文書だ」
店主と共に無くなった注文書。証拠隠滅のために、破棄されたのか。
「注文書の紛失により、証人が注文した物は分からない。
だが、それについてはレーナ・ハリスが証言した。毒薬を購入していたと」
王妃の手から、ミシリと音が鳴った。握っている扇の音だろう。感情を抑えるのと引き換えに、扇が悲鳴を上げていた。
「さて、ここで一つ思い出してもらいたい。9月に王都で起きた事件だ。
宿屋の一室で、遺体となった男が発見された。室内に争った形跡はなく、男に持病もない。
唯一残されていたのは、黒ずんだ銀製の盃だ」
私はハッと息をのむ。前世で聞いたことがあった。毒によって、銀は変色するのだと。毒殺を避けるため、銀製の食器が好まれていたと聞く。
この世界にも同様の毒物があるのなら。疑われるべきは、やはり。
「9月上旬に毒物を購入。その店の主人は殺害され、とある男が王都内の宿屋で毒殺された。これを偶然の一致と見るのは些か不自然だ」
彼がそう語ると、聴衆は互いに顔を見合わせた。納得したように頷いている。
王妃への疑いが強くなったときのこと。静寂を切り裂くように、彼女が声を上げた。
「待ってちょうだい! 確かに、偶然にしては出来過ぎているかもしれないわ。
けれど、全てレーナ・ハリスの証言による話でしょう? 私がやったという確実な証拠はないじゃない!」
「ではお答えいただきましょうか。証人、あなたが9月上旬に購入した物は何ですか?」
彼の問いに、王妃は言葉を詰まらせる。追い打ちをかけるように、彼は言葉を続けた。
「商売でやっているのです。在庫管理は行われていた。幸か不幸か、あなたとの取引が停止してすぐに、店主は死亡している。当然、店は営業停止のままです。
在庫を確認すれば、何が減少したかは判断できるでしょう。あなたが本当に、毒物以外を購入したのなら、ですが」
商売でやる以上、在庫管理は必須だ。何を仕入れるか判断できなければ、商売に支障が出る。
当然、王妃が薬を購入したのなら、在庫が減っているはずだ。普段仕入れない毒薬ならともかく、通常売り出す薬は管理しているだろう。
緊迫感に包まれる中、王妃が口を開くことはなかった。
口を閉ざせば疑いは強まる。それを分かっていても、答えられない理由があるのか。
「おや、ダンマリですか。ではもう一つ、皆に重要な補足をしよう。
宿屋で死亡した男は、文官だった。ベント子爵領の請願を握り潰した件で、取り調べを受けた一人だ」
その一言は、聴衆に大きな衝撃を与えた。
仮に、王妃が購入した毒薬で文官が殺害されたなら。ベント子爵領の魔獣騒ぎに、王妃が加担したことになる。
請願書を握り潰したとみられる人物を、秘密裏に始末したのだ。魔獣騒ぎと無関係なはずがない。
「……仮に、私が毒薬を購入し、レーナ・ハリスに二名の殺害を命じたとしましょう。
一体、何のために魔獣騒ぎを起こしたというの? 学園の件なら、コードウェル嬢の始末という理由がある。
けれど、ベント子爵領は違うわ。ジェームズの婚約解消とは何の関係もないじゃない。
その上、あの地は長年に渡って襲撃を受けていた。それだけの動機が私にあると?」
「ええ。あなたには、長い時間ベント子爵領を苦しめる動機があった」
カツン、と足音を鳴らし、彼は証言台の前から身体をずらす。証言台と王妃に隠れていた姿が、観覧席から一望できるようになった。
「むしろ、
「な……!」
絶句した王妃は、勢いよく彼へ顔を向ける。私から王妃の顔は見えないが、驚いているのがよく分かる声だった。
「あなたにとって、何よりの誤算は聖女の誕生だった。ジェームズを玉座にあげるには、彼の瑕疵を治癒する婚約者が必要だ。
そういう意味では、コードウェル嬢は妥当だった。王家の青を持たないジェームズに、青を持つ令嬢。公爵家の後ろ盾を得ることもでき、都合のいい相手だ」
胸にズキリと痛みが走る。
やはり、私の価値はそこにしかなかったのか。既に聞いていたとはいえ、苦しさが募る。
小説では、王家の青などという言葉は出てこなかった。ジェイミー以外に王子がいないため、彼が当然即位するはずだったのだ。
それも最早変わった。この世界は、完全に捻じ曲げられている。
「だが、ジェームズの婚約から二年後、この国に聖女が誕生した。あなたは真っ先に考えたはずだ。何としても、聖女を彼の婚約者に据えねばと。
本来、ジェームズの即位は歓迎されないものだ。王家の青を持たない王子を、我が国は認めないからね」
正確には、教会が認めないというべきか。そう語る彼に、私は思わず声を上げる。
「お待ちください! 一体どういうことです!? ジェームズ殿下は、素晴らしいお方ではありませんか! 青を持たないだけでなぜ……!」
「リジー!?」
勢いよく立ち上がる私に、ジェイミーの驚く声がする。
だが、返事をする余裕はない。他に王位継承権者がいるだけならいざ知らず、彼の即位が認められないとはどういうことか。
小説から逸脱したとはいえ、彼は第一王子。普通であれば、即位に何の問題もない。王家の青とやらは、それほどまでに重要なのか。
「……なるほど。君は本当に、物事を知らないのか。妃教育は全て無駄だったようだな」
「な!?」
吐き捨てるように言われた言葉に、怒りが込み上げる。王子と言えど、あまりに無礼な振る舞いだ。
反論しようとしたとき、ジェイミーが遮るように声を上げた。
「待ってくれ! 彼女に罪はない。罪があるのは、僕だ」
「っ、ジェイミー?」
突然の懺悔に、私は目を丸める。
なぜ彼が謝るのか。無礼な発言をしたのは第二王子だ。第一王子であるジェイミーを侮ること自体、許されないはずなのに。
「彼女が何も知らないのは無理もない。母上は、君を極端に嫌っていた。当然、母上の周囲で君の話が出ることはない。
……その結果、教育係が忖度したのだろう。母上の怒りに触れると分かっていて、口にできる者はいなかった。同様に、僕も君の話は一切しなかった」
彼の告白に、私は唖然と口を開ける。
つまり、私は何も知らされていなかったのか。皆が知っていることを、私だけ。
「仮にそうだとして、だから何だ?」
「え……」
第二王子の言葉に、ジェイミーが声を漏らす。冷え切った言葉は、私たちを傷つける刃となった。
「彼女はお前の婚約者である前に、我が国の貴族だ。
にもかかわらず、王族の人間を知らず、王家の青も知らない? 言語道断だな。
本人に学ぶ気があれば、いくらでも学べたはずだ。並みの家より、余程恵まれた環境にある。全ては、彼女の怠慢だ」
何も言い返せなかった。彼の言っていることが正しいからでは
脳が追いつかなかったのだ。初めて知る話と、容赦のない言葉に、思考が止まっていた。
「そしてジェームズ、この一件はお前が招いたことでもある。
彼女を心から愛し、婚約者としたのなら。真実を話すべきだった。その上で、王位を目指せば良かっただけのこと。
自身に大きな欠陥があると認識しながら、婚約者に沈黙を続けた結果がこれだ。
彼女の怠慢と、お前の欺瞞に満ちた態度。それがこの惨状と理解しろ」
尽きることなく降り注ぐ言葉に、ジェイミーは力無く項垂れる。苦しそうに唇を噛み締めていた。
「コードウェル嬢、君の発言に対し、これだけは言っておこう。
ジェームズが素晴らしいかどうかなど、もはや論じるまでもない。俺から見れば、この惨状を招いた愚か者に過ぎない」
度重なる失言に、婚約者の暴挙。止められなかったのはジェームズだ。
そう語る彼に、私は口を閉ざす。罪の一端が、自分にあると知ったから。
「ジェームズが王子である内はまだいい。煌びやかな外見に、愚直なまでの誠実さ。一途に婚約者を思うところも含めて、理想的な王子像ではあるだろう。
だがな、そんなもの、王になるとき何の役に立つ」
鋭い瞳が私を射貫く。どこまでも冷めた瞳は、反論を許さなかった。感情を露わにすることもなく、静かに糾弾している。
「王子様とやらが人気なのは、夢を見せてくれるからだ。
煌びやかな姿、いつか掴むだろう地位。希望に満ちた姿はさぞ魅力的だろう。だからこそ、多くの者が王子という姿に夢を見る。
だが、その夢は必ず終わる。王子が王になるとき、人はそこに現実を見るのだ。
ただ美しくても意味がない。優秀でなければ価値がない」
冷え切った言葉は、私の身体を凍り付かせた。
まるで、私を揶揄するような言葉だ。王子様に憧れて、彼に恋をした。その浅ましさを暴かれたかのようで。
「いくら人が王子に夢を見ようと、決して王の姿そのものに夢は見ない。
何を成し、何を掴むのか。王が成し遂げたことにこそ、夢を見るのだ。
何一つ成せねば、愚王として歴史に名を刻むだろう。美しかろうが、誠実だろうが、結果を出さぬ王を民は認めない」
静まり返った場内に、第二王子の声が響く。誰も口を開かなかった。
なぜだろう。否定されたことに、怒りをぶつけたいのに。気づけば、反論の声すら奪われていた。
「話がずれたな。本題に戻そう」
私への言葉を切り上げ、彼は王妃へ視線を向ける。
「聖女の誕生という誤算により、証人は何としても聖女を手に入れる必要があった。万が一、俺と聖女が婚約でもすれば、ジェームズの即位は一層危ぶまれる。
他方、ジェームズが聖女と婚約すれば、聖女を慕う民はジェームズを支持するだろう。女神の祝福がない王子でも、聖女が寄り添うなら見栄えがいい。欠陥を治癒するには丁度良かったわけだ。
だが、それにはある問題があった。婚約解消などよりも、もっと大きな問題だ」
その言葉に、私は目を見開く。
私との婚約解消より大きな問題、それは一体何なのか。
「聖女があっさりと逃げ出したことだ。王家で囲いたくとも、聖女は幼くして教会の中へ入った。
こうなれば、王家とて簡単に手は出せない。だからこそ、証人は手段を講じざるを得なかった。
いつか来る、学園入学に向けて」
学園入学。それは確かに、重要な局面だろう。
魔力持ちの貴族は、全員魔術学園に通う。日頃教会にいるあの女と、接触できる機会だ。
「聖女となれば、タンザナイト寮に入るのが基本。
それでも、用心深いあなたは策を練った。子爵家出身である聖女が、スピネル寮に入る可能性はゼロではなかったからだ。
ゆえに、スピネル寮に自分の手の者を入れることにした」
彼の話は、既に私の理解を超えた。あり得ない、そんな思いが胸を過ぎる。
スピネル寮に王妃の手の者を入れる。たしかに、悪い手ではないけれど。それらしい者など、到底思い浮かばない。
原告席へ視線を向けると、あの女は冷静な表情を浮かべていた。ピンク色の瞳には、動揺一つない。
あの女は、既に気づいていたのか。王妃の手が、自身の近くに伸ばされていたことに。
「証人は長年、薬屋と取引していた。買っていた中には、治療薬も含まれていましたね。
持病のないあなたには、必要のない物だ」
彼は王妃から視線を逸らすと、観覧席へ顔を向けた。澄んだ青空のような瞳は、ただ一人へと向けられている。
「ベント子爵家息女、ヘレン・ルメイ・ベント。彼女へ手渡す薬を、用立てるために」
ヒロインらしく恋をしろ? 時給いくらですか? ー貧乏一家出身キャバ嬢は厄介事に愛されるー 宮苑翼 @Tsubasa_Watanabe
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