ペンネーム01


わたしの名前は田中一郎

ペンネームのような本名である。


ペンネームと言っている時点で年齢はお察しだが、心はいつも若作り。もちろん若く見せるため細マッチョの体型を維持する努力は惜しまない。

そう、エリートだからである。


さて、ラノベ作家になるためには作者名を考えないといけない。

とはいえ、本名に見えない 田中一郎 のままでも構わないのだが、万が一周りの人にバレた場合…



「え、あの『かわいいヒロインは皆追放!俺は中年太りの司祭とラブラブ世界救済!』の作者って田中さんだったんですか?名前が一緒でしたが、普段の田中さんとあまりにも内容の雰囲気が違ったもので…」


「田中さん、この融資を通してもらうためにあなたと同じジムに通ってたのに…本当はブヨブヨの身体の方が好みだったんですね…」


「こんな小説を書くような人が担当では、私の旦那が狙われてしまうわ!支店長、すぐに担当代えてくださる?」


と、私のエリート街道が茨の道になりかねない…


かといって、エリートらしい上流階級にしかわからないウィットに富んだ名前というのも万人受けしづらいのは世の常。


みんなに親しまれ、かつインパクトのある名前か…







よし、う○こ太郎丸にしよう!







田中一郎の旅はまだまだ始まらない…

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すべてのラノベ作家に愛をこめて だみあん @coldburn

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