第32話「神々の戦い」
勇一のバイクと警察車両が一斉にゴルゴディウスの元に向かう。
世界中で天変地異が発生し、東京にも大津波が迫る。
それまでに、ゴルゴディウスを倒し平和を取り戻す事が出来るのか?
決戦の舞台は……墨田区にある日本で一番高いタワー。
そう、東京スカイツリー。
ゴルゴディウスはどうやらここから、暗雲にエネルギーを送っていた様だ。
ソラマチの周辺を囲う様に警察車両が包囲。
自衛隊は戦車も構え、臨戦態勢を取った。
「ようやく来たか……さぁ、数千年ぶりの戦いを始めるか……」
ゴルゴディウスはスカイツリーの頂上から地上へ降りてきた。
警察隊や自衛隊が銃を構える。
「人間……貴様らに用はない……出てこい、龍神!!」
そして、勇一と火村が前に出ていく。
「ゴルゴディウス……お前は……俺が倒す!」
勇一は『雷の宝玉』で『変身』
火村も『ハイパーチェンジャー』で『変身』
龍神ドライガーが『ライトニングドラゴン』の姿で登場。
GTN-1が『ハイパーフォーム』の姿で登場。
「行くぞ!」
ドライガーとGTN-1が同時に攻撃を仕掛ける。
GTN-1は『Gバルカン』で攻撃する。
「そんな物……効くか!!」
ゴルゴディウスにはGTN-1の攻撃が通用しない。
ドライガーが拳に雷を纏い連続パンチを繰り出す。
ドライガーの攻撃でもゴルゴディウスには大したダメージを与えられていなかった。
「くっ……やはり……邪神を相手に人間の武器など……無力か……」
葛城が呟く。
ドライガーが『ドラゴニックボンバー』を繰り出す。
「あの技は……まさか……あの姿のドライガーは他の姿の技も使えるのか……?」
火村はそう呟く。
そう、火村の予想通りライトニングドラゴンは雷の技だけでは無く、他の姿の技を引き出す事も出来る。
だが、ゴルゴディウスには大したダメージは無い様だ……。
「効かんなぁ……」
ゴルゴディウスは憎たらしい程余裕の様だ。
「だったら……これならどうだ?」
ドライガーは『ドラゴニックランス』を持ちゴルゴディウスに攻撃する。
「フンッ……今更そんな技……」
しかし、一瞬ゴルゴディウスの体に痺れが走った。
「ん?これは……?」
「気付いたか!ドラゴニックランスは水の槍……お前の体は攻撃を受ける度に濡れていたのさ!喰らえ!!」
今度は『ドラゴニックランス』を伝わせゴルゴディウスに電撃を流し込む。
「ぐわぁぁぁぁぁ!?」
それも痺れる程度では無い強力な電撃だった。
ゴルゴディウスはダメージを受け遂に膝を着く……。
「くっ……我が……地に片膝を着くとは……」
「お前……前に俺がライトニングブレイクを放った時、一度目はアスモデウスを盾にしたよな?そして二度目はダメージを受けていた。だから、お前に電撃は効くと思ってたぜ!!」
この一撃でドライガーが優位に立った……。
様に見えたが……。
「フンッ……それだけで……勝った気になるなぁ!!」
ゴルゴディウスが反撃しドライガーを捩じ伏せる。
「ぐっ……!?テメェ……!?」
「フッフッフッフッ……我は邪神……数千年に渡って貴様と戦って来た……だが……どの時代の龍神も何度も……何度も我を封印した……貴様の手の内等読めているわ……まぁ、雷の力は想定外であったが……そんな事は関係ない!!また始めようじゃないか……神々の宿命の戦いを……」
そう言うとゴルゴディウスは空へ上がった。
「さぁ……闇の力よ……我に力を!!」
今度は暗雲からエネルギーを受け取り攻撃して来た。
竜巻がドライガーを襲う。
「うわっ!?」ドライガーは竜巻に対抗する為、『風の宝玉』で『ストームドラゴン』にチェンジ。
ドライガーも風の力で竜巻を相殺する。
そして、ドライガーも空へ……。
ドライガーとゴルゴディウスは激しい空中戦を繰り広げる。
「ダメだ……付いて行けない……」
火村が呟く。
「これが……神々の戦いなのか……」
葛城も呆気に取られそう呟く。
ゴルゴディウスはドライガーに向けて光弾を撃つ。
「死ね!!」
「何っ!?」
光弾はドライガーに命中し爆発。
だが、爆炎の中からドライガーが『フォースドラゴン』の姿になって出てくる。
そして、そのまま『ドラゴニックドライブ』……ゴルゴディウスに突進。
ゴルゴディウスのダメージを受ける。
だが、ゴルゴディウスは更に光弾を連発。
ドライガーを苦しめる。
お互いダメージを受け地上に落下。
「勇一さん!?」
ゴルゴディウスは立ち上がる。
「くっ……クソッ!!」
GTN-1は『Gランチャー』でゴルゴディウスに攻撃。
「効かんと言うのが……わからんのか……?」
ゴルゴディウスはGTN-1に迫る。
そして、ゴルゴディウスが右手を空に掲げ振り下ろすと……。
落雷がGTN-1を襲った。
「うわぁぁぁぁ!?」
GTN-1のマスクが破損し、火村の顔が見えた。
「火村!?」
GTN-1のスーツがあったから助かったが、生身で受けていたら即死だっただろう。
だが、それでもかなりの大ダメージだ。
GTN-1は膝から崩れ落ち倒れる。
スーツからは煙が出ている。
それは落雷による大ダメージを物語っていた。
「火村ー!?」
「火村君!?」
小田と川島が駆け寄る。
「火村!しっかりしろ!火村!!」
「火村君!しっかり!!」
2人が必死に呼び掛けるが、火村は気を失って居た。
そして、ゴルゴディウスがトドメを刺そうと迫る。
「これが我の力だ……人間ごときが敵う相手ではない……」
「くっ……撃て!撃って3人を援護しろ!!」
葛城の指示で警官隊と自衛隊は一斉にゴルゴディウスを撃つ。
「フンッ……そんな物……いくら撃っても意味はない……」
「勇一君!!頼む……もう一度立ってくれ!!我々には……奴を倒す事は出来ない……君しか居ないんだ!!」
だが、ドライガーはまだ立ち上がらない。
勇一は夢を見ていた。
それは父の正信、日菜乃、篤史、火村、小田、川島、葛城、牧田、守、寺本……そして香織。
今まで勇一を支えて来た多くの人達。
「これは……」
「今まで、お前と関わって来た人間達だ……」
夢の中で勇一に話し掛けて来たのは火の龍神。
「お前はこれまでの戦いで多くの人間と出会い……関わり、絆を育んで来た。お前はこの人間達を守りたいんだろ?だったら立ち上がれ……俺達は力を惜しみ無く貸してやるぞ」
「そうだ……俺は……皆を守りたい……皆と未来を生きて行きたいんだ!!」
勇一は目覚めた。
「うぉぉぉぉぉ!!」
ドライガーが立ち上がる。
「!!何っ!?まだ動けるだと!?」
立ち上がったドライガーに動揺するゴルゴディウス。
ドライガーは『雷の宝玉』を掲げる。
「頼む……俺にもう一度力を貸してくれ!!」
雷の宝玉が輝きドライガーを再び『ライトニングドラゴン』の姿に。
「くっ……どこにまだ……そんな力が!?」
ゴルゴディウスは完全に動揺している。
「勇一君……」
葛城は立ち上がったドライガーに希望を感じた。
「ゴルゴディウス!!お前なんかに……俺達の未来を奪わせはしない!!」
「未来だと!?くだらん……人間の未来など……消し去ってくれるわ!!」
ゴルゴディウスは全ての力を集中し、超特大の光弾を作り出した。
「おいおい……あんなもん落とされたら……東京は壊滅だ……」
牧田がそう言うが……。
「いいえ……大丈夫です。きっと彼なら……」
葛城はドライガーの力を信じていた。
「消し飛べー!!」
ゴルゴディウスが超特大の光弾を放つ。
「消えるのは……お前の野望だー!!」
ドライガーは必殺技『ライトニングノヴァ』を発動。
それはゴルゴディウスと同じ様に超特大の光弾を作り出し攻撃する最強の必殺技だった。
ドライガーは『ライトニングノヴァ』をゴルゴディウスの光弾にぶつける。
お互いの必殺技が激突し物凄い衝撃波が発生。
周囲のガラスが割れ、ビルにヒビが入る。
「皆!伏せろー!!」
葛城の指示で全員その場で伏せる。
ドライガーはそのまま光弾ごと、ゴルゴディウスを上空へ運ぶ。
「バカな……我が……押されているだと!?……ぐわぁぁぁぁぁ!?」
「これで……終わりだー!!」
遥か上空で大爆発が発生。
強烈な光が放たれ数秒間は誰も目を開けていられなかった。
その光も消え、辺りは静けさを取り戻していた。
暗雲が晴れると青空が広がっていた。
いつのまにか夜が明けていた様だ。
少なくともゴルゴディウスは消滅した様だ……。
そして、世界中での天変地異も突然消え、東京に迫っていた津波も消えた。
目を覚ました火村が勇一を探す。
「勇一……さん……勇一さーん!!」
辺りに勇一の姿は無かった。
続く……。
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