最終章
第31話「地球最大の決戦」
ドライガーは『ライトニングソード』を手に必殺技『ライトニングブレイク』を 発動。
ゴルゴディウスを攻撃した。
「ぐわぁぁぁぁぁ!?」
ゴルゴディウスは稲妻の一撃を受け大爆発。
勝ったか……?
「やったのか……?」
ドライガーは呟く。
爆煙が晴れて行く……。
「ゴルゴディウス様……何故……?」
そこにはゴルゴディウスがアスモデウスを盾にして、生き残っていた。
「フンッ……貴様は駒だ。駒が主人の身代りになるのは当然だろう?」
アスモデウスはゴルゴディウスの盾にされ、ドライガーの必殺技をまともに受けて大ダメージを負っていた。
「アイツ……自分の仲間を犠牲に……」
「仲間?何をバカな事を……ただの駒に過ぎん……」
「ゴ……ゴルゴディウス……様……私は……これまであなたに尽くして……」
「ああ…とても役に立っていたぞ……元々ただの人間の割にはな……」
「元々人間!?」
その事実にドライガーもGTN-1も驚いた。
そう、ルシフェルが山田を蘇らせて誕生した様にアスモデウスもまた死んだ人間にゴルゴディウスが力を与えて蘇らせたものだった。
ゴルゴディウスはアスモデウスを放した。
アスモデウスは膝から崩れ落ちる……。
そして、アスモデウスは消滅した。
「くっ……何て事を……」
「フンッ……今度はこっちの番だ……」
ゴルゴディウスがドライガーとGTN-1に攻撃。
ゴルゴディウスの手から光弾が放たれ2人を襲う。
ドライガーとGTN-1は大ダメージを受けた。
「ぐっ……これが……邪神の本気か……」
ドライガーはダメージが大きく体が動かない。
「本気?バカな……これが本気だと思ったか?」
「何っ!?まだ……本気じゃないと言うのか……!?」
そして、ゴルゴディウスが2人に迫る。
ドライガーが立ち上がる。
「させるか!!」『ライトニングブレイク』
ドライガーは再び必殺技を放つ。
「ぐわぁぁぁぁぁ!?」
ゴルゴディウスにダメージを与えた。
「よし!今度こそ!」
「くっ……今日の所はここまでにしておくか……」
ゴルゴディウスは姿を消した。
「あっ……逃げられた!?」
「くっ……」
火村と勇一は変身を解除。
「勇一!」
香織が駆け寄って来る。
「大丈夫?」
「香織!ああ、大丈夫だ」
「でも、逃げられちゃったね……」
「ああ……でも大丈夫。次は必ず倒す!」
「勇一さん……本庁に戻って作戦を立て直しましょう」
「そうですね……じゃあ香織、俺は行くから気を付けろよ!」
「うん」
火村と勇一が警視庁に戻っていく。
それから数時間後……。
時刻はすっかり夜になっていた。
その頃には警察、自衛隊共に戦闘の準備が整っていた。
「よし……これだけの武器が用意出来れば……」
葛城が用意出来た装備を確認しながら言う。
「でもな……いくら近代兵器を用意したって……相手は邪神……ようは神だろ……本当に通用するのか?」
牧田が葛城に尋ねた。
「確かに……我々の武器では邪神には勝てないと思います……でも……少しでも勇一君の手助けになれば……」
そう葛城は答えた。
「そうだな……ゲシェードの時もだが……俺達は何度も困難を乗り越えた。それはグレイザーやGTN-1、それにドライガーが居たからこそだが……きっと今回も大丈夫さ……今度こそ平和を取り戻そうぜ!」
「はい!」
そう言って牧田と葛城は腕同士を軽くぶつけてクロスタッチをした。
その頃、火村と勇一は……。
警視庁内の食堂に居た。
「さぁ、勇一さん、今の内に食べておきましょう。と言っても食堂でいつも調理をしてくれてる人達が居ないので大した物は無いですが……」
そう言って火村はサンドイッチと缶コーヒーを持ってきた。
「あっ、すみません……でも良いんですか?刑事さん達の食料なんでしょ?」
「そうですが、誰も勇一さんに文句は言いませんよ。腹が減っては戦ができぬとも言いますし、遠慮なく食べて下さい」
「じゃあ……頂きます」
火村と勇一は今の内に食事をしておく事にした。
-会議室-
「よし……じゃあ、皆さんは今の内に食事や仮眠を取っておいて下さい作戦決行は明朝8時……ただし、その前に邪神が出現した場合は直ぐに仕掛けますから」
「了解!!」
警察官や自衛隊も少しの間休息を取る事にした。
その頃、龍宝神社では、正信が勇一の為におにぎりを作っていた。
そこに日菜乃がやって来る。
「おじさん何やってるの?ん?おにぎり?」
「ああ……勇一、警視庁に行ったっきりだからきっと長引いてるんだよ……お腹空かせてるんじゃ無いかと思ってさ……」
「そっか……じゃあ、出来たら皆で持っていってあげようよ」
「うん」
正信は手をご飯粒だらけにしながら、勇一の為に一生懸命おにぎりを作った。
そして、おにぎりが完成し正信と篤史、日菜乃の3人で、警視庁に持っていく事に。
その頃、ゴルゴディウスは動き出そうとしていた。
「さぁ……暗黒の時代の幕開けだー!!」
ゴルゴディウスは空に向かってエネルギーを放った。
すると、異変は直ぐに起こった。
暗雲からは雷鳴が響き竜巻が発生、またある所では地震……火山の噴火……津波の発生……。
あらゆる天変地異が同時に発生した。
それも日本だけでは無く、世界中で起こっていた。
-警視庁-
「なっ……何だこれは!?」
突然の大災害に仮眠を取ってた刑事や自衛隊員も起きてきた。
刑事の1人が報告に入って来た。
「大変です!海上保安庁から連絡が入って東京湾に津波が迫っているとの事です!!」
そして、また別の刑事が入って来た。
「気象庁からの連絡です!現在、東京、岐阜、愛知、大分で竜巻が発生。更に宮城、青森、秋田、新潟では地震が発生したそうです!」
「くっ……こんなに同時に天変地異が起こるなんて……」
牧田は悔しそうな顔をして、机を拳で叩く。
「これが……邪神の力なのか……」
葛城は人間が勝てる相手ではないと悟った。
そこへ勇一と火村が会議室に入って来た。
「葛城さん!邪神が動き出したようです」
「火村君……勇一君」
「俺達……行きます!」
勇一は力強く葛城に宣言した。
「勇一君……ありがとう……我々も全力で君をサポートする!」
そして、葛城は刑事達の方を見る。
「これが……最後の戦いとなるでしょう今までもそうですが……命懸けの戦いになる事は確かです!今の内に降りたい人は降りて貰って構いません」
葛城は隊員達の事を考え強制はしなかった……しかし……。
「葛城警視……ここに居る俺達はあんたについて行くって決めてここまで来た連中だ。俺達は最後まで一緒に戦うぜ!」
牧田の言葉で全体の志気は上がった。
「皆……ありがとう……」
葛城は深々と頭を下げた。
「私は……まだまだ上に立つ様な人間ではありません……牧田さんを始めとした経験豊富は先輩達が居るから今日まで警察官と言う仕事をやってこれたと思っています。最後まで宜しくお願いします」
「葛城警視に……敬礼!」
牧田の号令で刑事や自衛隊員は一斉に敬礼をした。
もちろん火村も……。
「よし!行きましょう……最後の戦いに!」
そこに……。
「失礼します!」
1人の警察官が入ってくる。
「すみません……神上さんのご家族の方達が……」
「え?」
警察官に案内されて正信と日菜乃、篤史がやって来た。
「父さん!それに日菜乃に日菜乃のお父さんまで……どうした?」
「いや……戦いの前に食べておいた方がいいと思ってな……おにぎりを持ってきたんだが……」
「父さん……こんな状況で……」
「腹が減っては戦ができぬって言うだろ……さぁ、刑事さん達も、良かったら……沢山用意しましたから……」
「ありがとうございます……では……頂きます」
火村が率先しておにぎりを食べ始めると……次々に刑事や自衛隊員も食べ始めた。
「はぁ……まったく……緊張感ないな……」
勇一が呆れていると……。
「まぁまぁ、良いお父さんじゃないか」
葛城が勇一の肩に手を乗せる。
そして……いよいよ戦いに向かう。
勇一はバイクに股がりゴルゴディウスの気配を追う。
「……!見つけました!」
火村達もパトカーに乗り込み、勇一のバイクと警察車両が一斉にゴルゴディウスに元に向かう。
「フンッ……来い……龍神……数千年ぶりの戦いを楽しもうじゃないか……」
いよいよ邪神ゴルゴディウスとの最後の戦いが始まる。
ドライガーはこの世界を守り……人間の未来を守る事が出来るのか?
そして、大津波が東京に迫る!
タイムリミットまであと少し……。
続く……。
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