第28話「激闘、VSルシフェル」

イナゴクリーチャーの撃滅作戦が開始され、警察と自衛隊の精鋭部隊とドライガー、GTN-1が協力しイナゴクリーチャーを全滅させた。


しかしその矢先、ルシフェルが警視庁に現れ警察官達を殺害し始めた。


葛城は急いでその対応に向かう。


「くっ……ここが狙われるとは……」

イナゴクリーチャーとの戦闘に多くの警察官が駆り出され人手不足の警視庁では明らかに不利な戦いだった。


ルシフェルは暴れ続けている。

「警察なんか、ぶっ潰してやるぜ!!」


奥戸は急いで火村に連絡。

火村達も警視庁が襲撃された事を知る。


「勇一さん!警視庁がクリーチャーに襲撃されました。もう少し力を貸して貰えますか?」

「ええ……勿論です」

「ありがとうございます。行きましょう!」

火村と勇一はパトカーに乗り警視庁に急ぐ。


その頃、葛城は特殊強化弾のライフルを用意し、ルシフェルの前にやって来た。

「アイツか……」

葛城はルシフェルに向かってライフルを撃つ。

だが、特殊強化弾もルシフェルには大してダメージを与えられなかった。

「くっ……ダメか……」

「んなもん効くかよ!!」

ルシフェルの反撃。

葛城は殴り飛ばされる。

「ぐあっ!?喋った!?」

「俺はなぁ……警察が大嫌いなんだよ……だから1人残らずぶっ殺してやる!!」


ルシフェルは周りに居た警察官達を捉え葛城を挑発する様に目の前で殺害した。

ルシフェルは相当警察を憎んでいた。

「ふざけるな……ふざけるなー!!」

葛城が珍しく感情を露にし、ルシフェルに激昂した。

葛城は至近距離でライフルを撃つ。

だが、それでもルシフェルには効かなかった。

「だから……効かねぇんだよ!!」

ルシフェルは葛城の首を掴みそのまま締め上げた。

苦しそうに悶える葛城は必死に抵抗する。

このままでは窒息する、いや、その前に首の骨を折られるかも知れない。

流石の葛城にも死の恐怖がよぎった。

だが……。

「ここは……平和の象徴でなければならない……だから……ここを……落とさせる訳には……行かない!!」

それは葛城の警察官としての信念とも言える言葉だった。

「ハッハッハッ!そんな綺麗事、俺がぶっ壊してやるよ!!」

ルシフェルは更に葛城の首を締め上げる。


そこへようやく、火村と勇一が乗ったパトカーが到着。

急いでパトカーから降りた火村と勇一。

「葛城さん!?」

火村が叫んだ。

火村と勇一は2人揃って『変身』。

GTN-1と龍神ドライガーが『ファイヤードラゴン』の姿で登場。

ドライガーがルシフェルに攻撃。


ルシフェルが怯んだ隙にGTN-1が葛城を救出。

「葛城さん、大丈夫ですか?」

「ああ……助かっ……たよ……」

葛城はむせながら答えた。


ドライガーとルシフェルは戦い続けている。

ドライガーは連続パンチを叩き込む。

「ぐっ……調子に乗るなー!!」

ルシフェルの反撃でドライガーは蹴り飛ばされる。


GTN-1が『Gランチャー』を構えルシフェルを撃つ。

ルシフェルにダメージを与える。


「ぐっ……コイツら……」


そこへ、パトカーが数台到着。

牧田、小田、川島と、警官隊が戻って来た。

牧田が葛城に駆け寄る。

「葛城警視!大丈夫ですか??」

「ええ……大丈夫です……」

そして、警官隊がルシフェルに向けてライフルや拳銃を構える。

「撃て!」

小田の指示で一斉に発砲。

ルシフェルが怯む。

「ぐっ……これだから警察は……」


そこへドライガーが『ドラゴニックボンバー』を叩き込む。

大ダメージを受けたルシフェルは人間の姿に戻った。

その正体に全員が驚愕した。

「!あ……アイツは……」

小田が呟いた。

「山田……生きてたの?」

川島も驚く。

死んだと思われていた父親の仇が生きて目の前に現れたのだから当然だろう。


全員が相手の正体が人間だとわかり銃を下ろす中、1人だけ、拳銃を向けるのは川島……。


「おい、川島辞めろ!」

小田が川島の腕を掴み止める。

「離して下さい!!コイツは私が倒します!!」

「ダメだ!落ち着け!!」

父親の仇を目の前にして川島は冷静さを失っていた。


「なんだ?俺の正体が人間だとわかった途端攻撃出来ないのか?……警察って奴はつくづくバカだなぁ……」

ルシフェル……いや、山田は警察を嘲笑う様に言い放った。

そして……。

「正確に言うと俺はもう生きては無いんだぜ?邪神の力を与えられてるだけだ……だがら殺しても良いんだぜ?」

山田はまた警察を挑発する。


「邪神の力を与えられてる?……じゃあ……山田の目撃情報は本当だったんだ……」

GTN-1が呟くと……。

「山田の目撃情報?じゃあ、火村君は知ってたって事?知ってたのに何で教えてくれなかったのよ!!」

川島は怒りの感情を火村にもぶつけた。

「川島辞めろ!山田の生存が確認されたらお前にも言うつもりだった。だが、その証拠を掴めないままお前に言うべきじゃないと俺と火村で判断したんだ!」

小田が川島をなだめる。


「フンッ……来ねぇならこっちから行くぞ!!」

山田は再びルシフェルに変身。


ルシフェルは川島に迫る。

GTN-1がルシフェルを後ろから捕まえ羽交い締めにする。

更にドライガーもルシフェルを攻撃する。

「邪魔だー!!」

ルシフェルはドライガーとGTN-1を払い除ける。

ドライガーはその勢いでパトカーに叩き付けられ大ダメージを受け、変身が解除。

「神上君!?」

「くっ……川島先輩……アイツは……俺達が倒します……いいですよね?」

「う……うん……」

GTN-1はルシフェルに果敢に挑み続けるが、何度も何度も反撃を喰らう。

そして、ルシフェルの攻撃がGTN-1に大ダメージを与える。

GTN-1も変身が解除されてしまった。

火村はその場で倒れる。


「火村君……神上君……」

川島は大きなショックを受けていた。


ルシフェルが火村に迫る。

「さて……まずはお前を……殺すとするか……」


「火村……」

小田が呟く。


「撃て!!」

葛城が警官隊に指示を飛ばす。

すると、警官隊はライフルを構えルシフェルを一斉に発砲した。


「負けられない……俺達は……負ける訳には行かないんだー!!」

火村はそう叫びながら気合いを入れ立ち上がった。

火村は『ハイパーチェンジャー』を使って『変身』。

GTN-1が『ハイパーフォーム』で再び登場。

「何故だ……貴様はもうボロボロのはず……何故まだ立ち上がる?」

ルシフェルは大ダメージを受けているにも関わらず立ち上がって来るGTN-1に驚く。


「何にもわかってねーな……例えどんなにボロボロでも……何度でも立ち上がる!それがヒーローだ!!」

そう言って勇一も立ち上がり『雷の宝玉』で『変身』。

龍神ドライガーが『ライトニングドラゴン』の姿で登場。


「ふざけるな……何がヒーローだ……ふざけるなー!!」

ルシフェルが怒りを露にし、2人に攻撃してくる。

ドライガーもGTN-1もその攻撃をかわし、反撃に出る。

GTN-1は『Gバルカン』でルシフェルを攻撃。

その隙にドライガーは一気に距離を詰める。

そして、ドライガーはルシフェルに強力なパンチを喰らわせる。

そのパンチは電撃を帯びており、その一発一発がルシフェルに上乗せしてダメージを与える。

更にドライガーは連続でパンチを喰らわせる。


ルシフェルが怯む。

「ぐっ……おのれ……」

今度はGTN-1が一気に距離を詰める。

「山田!!お前は邪神に心を売った……そんな奴に、俺達は負けはしない!!」

「何っ!?何だと!?」

「お前は川島のお父さんを殺害し、川島から大切な人を奪った……その報いを法で受けて欲しかった……だがもう……今のお前は人間じゃない……俺がお前を倒す!これがお前の報いだ!!」

GTN-1は『Gランチャー』と『Gバルカン』を超至近距離でルシフェルに撃つ。

「これで、トドメだー!!」


「止めろー!?」

ルシフェルは大爆発……

そして、GTN-1も爆発に巻き込まれた。


「火村さん!?」

「火村ー!?」

「火村君!?」

皆が驚いた。


爆発の炎の中からGTN-1がふらつきながら出て来た。

そして、変身が解除され、火村は倒れた。


「火村さん!?」

ドライガーは変身を解除。

そして、勇一、小田、川島が火村に駆け寄った。

「火村!しっかりしろ!火村!!」

小田が火村を抱き起こし揺さぶる。

「小田さん……大……丈夫……ですよ……」

火村は意識があった。

「良かった……」

勇一はホッと胸を撫で下ろした。

「火村君……ありがとう……ありがとう……」

川島は涙を流して火村に礼を言った。


その後、炎の中から山田の遺体が見つかった。

だが、その遺体は直ぐに消滅した。


アスモデウスとゴルゴディウスはルシフェルの死を察知。

「ルシフェルが……死にました……」

「そうか……ではいよいよ最後の時を迎えるようだな……」



続く……。

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