武蔵野線に想いを馳せてみた~おかしな想い出しかない件~
kayako
オレンジ色のニクい奴
武蔵野といえば、私が真っ先に思いつくのが武蔵野線。
結婚して以降は殆ど使うことはなくなってしまったものの、昔は通学でかなりお世話になった路線だ。
母校は高校・大学共に武蔵野線近辺にあるし、一度は武蔵野線についてエッセイを書かねばと思っていたところである。
その頃住んでいたのは浦和であって武蔵野じゃないんですけどね!
(※つい最近知りましたが、埼玉県庁所在地たる浦和は武蔵野の範囲から微妙に外れているらしいです)
武蔵野といえば一般的にイメージされるのが、都心に近いながらも森と水に囲まれた、豊かな大地。
武蔵野線はそんな武蔵野の大地を突っ切って走る電車。イメージカラーは濃厚なオレンジ。
千葉から埼玉を抜けて東京都の府中本町まで、主に首都圏郊外と言われる地域を山を越え川を越え森を抜け、多くの人々を運ぶ電車である。元々貨物列車として作られた路線で、今も貨物専用路線として使用されている区間がある。
西船橋からは京葉線とも繋がり、舞浜や東京駅まで出ることも可能。
「武蔵野線」という名称でありながら、「東京都武蔵野市」は経由しない。そのかわり「浦和」と名のつく駅が4つもある(※しつこいようですが浦和は武蔵野の範囲から微妙に外れているらしいです)
しかし、いざ武蔵野線について思い出してみると――
・電車の間隔が異様に長い。通勤時間帯でさえ10分待ちが普通にある
・駅間隔も首都圏の電車にしては異様に長い
・電車の速度も首都圏のJRにしては異様に速い。
そのせいかトンネルに入った瞬間から、会話できない・聞いてた音楽が全く聞こえなくなる・車掌のアナウンスさえ聞き取りにくくなるという三重苦の轟音が……
という特徴が。あれ、なんだかおかしなイメージが先行して出て来たぞ……?
いや、他にも色々想い出は多い。
まず、東京駅にも京葉線直通で行ける!便利!と思ってたら、京葉線ホームから東京駅の地上に出るまでが遠すぎるとか。10分ぐらいかかります。僻地扱いかよ!と突っ込みたくなるレベル。
それから、台風で水没した新小平駅はもはや伝説ですね。
西国分寺駅と新秋津駅の間はかなり長いトンネルが地下を走っていますが、その中間にあるのが新小平駅。付近には大学もいくつかあったりする自然豊かな街です。
しかしこの駅、長~いトンネルのほぼ中間にある為、ここだけ地下鉄になっていると言っても過言ではないです。
1991年、この新小平駅は台風の影響で駅構内から地下水が噴出し、なんと線路もホームも水没。
その影響で、西国分寺と新秋津の区間が2カ月ほど不通になってしまいました(今思えばよく2カ月で済んだなと思う)
この話を思い出すたび、トンネルの轟音うるさいしいっそのこと地上に作り直せばと思ってしまいますが、地上は住宅街だし大学などの施設も多いしで非常に難しいのでしょう。
あとは……
たまたま北朝霞で降りてたまたま寄ったオリン〇ックで食べたクレープが、生涯で一番美味しくて忘れられないとか。
西浦和は工場が多かったせいか?電車が近づくたびに変な臭いがしたとか。到着直前の分岐ポイントで異様に揺れるとか。
新秋津から西武池袋線の秋津駅に行けるけど、徒歩で商店街の中を歩く必要があり微妙に乗り換えがメンドクサイとか。
おかしな想い出ばっかりじゃないかと思った貴方。正解です!!
……いや、あのですね。
観光やレジャー目的でたまに乗るのなら景色もよく、武蔵野の自然を満喫できる良い路線なのです。
しかし通勤通学で使うとなるとどうにも、不便さの方が目立って……!!
元々貨物用として作られた路線で、人間を運ぶ目的では作られていなかったというのが随所でよく分かる路線、というのが個人的な感想になってしまいます。武蔵野線及び鉄道ファンの方々、申し訳ございません!
せめて電車の待ち時間ぐらいはちょっとは改善されていないだろうかと思って現在の時刻表を確認しましたが、ウン十年経過してもそこまで変わってるように思えないっていう。
また、自然災害に弱いというイメージもありますね。
「風ですぐ止まる電車」というイメージも強いし、前述の新小平の惨劇の印象も未だに根強い。
ただ、他のJR線もよく風やら霧やらで止まるので、武蔵野線だけが飛びぬけて災害に弱いかというとそうでもない気もします。というか周辺のJRだと京浜東北線や埼京線の方が人身事故やら何やらでよく遅れる上に影響範囲も大きいから、それに比べたら武蔵野線はまだマシではないか?という感じすらある。
あくまで「まだマシかも?」というレベルで、決して「災害に強い」わけではないんだけども!!
しかし、何と言っても面倒だったのが東所沢ですね!!
……え? 角川武蔵野ミュージアムがある? 東所沢があるからこそミュージアムもあり角川武蔵野文学賞もある?
はい、分かっています。十分承知しております。現在の東所沢周辺はところざわサクラタウンの開業に伴い、急速に発展を遂げているということも。
しかぁし! 私が使っていた当時の東所沢駅は、ただただ何もない上、面倒なイメージしかなかった!!
単なる通過駅であるだけならまだしも!
車庫があるからという理由で終点駅となることも多い。それが東所沢駅!!
京浜東北線における南浦和止まり、赤羽止まり。それと同列で扱われる超絶面倒な終点駅。
「#ムカつく電車の行き先選手権」では南浦和や赤羽と並んで名前があがり、使用者の怒りを、ヘイトを買ってきた。それが東所沢!!
この駅のおかげで何べん遅刻しかかったことやら。
いや、強制的に降ろされるだけならまだしも――
当時は駅構内に売店も何もなく、それどころかホームにはろくに屋根すらなかった。
夏はカンカン照りの中、冬は雪や雨の降りしきる中、来ない電車を延々待ち続けたあの地獄は忘れられない。しかも中途半端に地下に潜っているからホームはコンクリートの壁しか見えず、ろくに景色も楽しめない! 殺風景にもほどがある!!
終点駅であるからには何かしらのスポットとかいい感じの喫茶店とかレストランとかあるかと思って一度降りてみたこともあるが、本屋一軒しかなかった! それが(ちょっと前の)東所沢!!
所沢といえば西武線!ライオンズ!!というイメージが強いけど、東所沢は何故かその西武系のイメージから外れてしまっている感が強かった。かといってJRからもほぼ何もしてもらえず、つまはじきにされているイメージだった。
しかし角川武蔵野ミュージアムの創設、そしてところざわサクラタウンの開発により、そんな東所沢にも人が集まってきている。
東所沢で突然電車を止められても、周辺スポットで空き時間を楽しめるようになっていくのか。
最近の東所沢は行ったことがありませんが、ツイッターなどで見る限りはかなり良くなっている模様。画像見るとミュージアムに行ってみたくなりますね。
駅もどうやら、だいぶリフォームされているようです。少なくともかつての自分のように、ホームで風雨に晒されることはなくなっているのだろうか。
そして東所沢の発展と共に、武蔵野線の利便性ももう少し向上してくれれば……と願います!
武蔵野線に想いを馳せてみた~おかしな想い出しかない件~ kayako @kayako001
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