第7話
にぎやかに談笑しながら献花台と
「ねぇ、祭守……」
「はい」
「桜の木にやどる少女の霊が、今この村にはびこってるハヤリ風邪の原因だって、祭守も思ってるんですか?」
「まさか。思ってませんよ」
「でも、じゃあ、どうして、……こんな茶番みたいな儀式を? あの女の子をそのまま浄霊してあげれば、てっとり早かったんじゃ……」
そう言いかけてハッと、昨日の夕方ここで
―――おハナは、お布団のかわりに、たっくさんのお花をかむって寝たいな。
そうねだる少女に、
―――いいよ。じゃあ、そうしよう。
と、
「……これで、いいんだよ」
「"病は気から"って格言には、どんな名医も口答えできねぇ。ほら、見てみろ。昨日まで死神にとりつかれたような顔色してた年寄りどもが、ゴキゲンでスキップしてやがる」
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