第100節 アピールの仕方

レギュラーになりたいので、練習でアピールしたいんですが、具体的ぐたいてきにはどうすればいいのでしょうか。


こんにちは、柑那かんなです。


これ、よく聞かれる。そして、バチッと「これをやっていればレギュラーになれる!アピールできる!」っていう答えは、残念ながらないんです。


でもそれじゃせっかく質問してくれた方に申しわけないので。柑那かんななりの考えをまとめてみるわね。

こういう選手がいたの。練習試合ではすごくゴールを決める。なのに、公式戦のメンバーには選ばれない。たまに選ばれても、結果が出ない。だから、またすぐレギュラーからはずされてしまう。


レギュラーに選ばれるかどうか、にはいくつかの条件があるよね。

ポジションごとに選ばれる人数が決まっているから、同じポジションの中で、他のメンバーより上手いとか、強いとかの特徴とくちょうがあれば、選ばれる可能性は高まる。例えば1試合に4人フォワードをメンバーに選ぶとしたら、得点力の高い2人がスタメン、次の2人がベンチ。ゴールキーパーは2人って決まっているから1番の人がスタメン、2番の人がベンチ、という具合ぐあいね。あくまで可能性だけれども。複数ふくすうのポジションができれば、選ばれる可能性が高まるかもしれません。

次に、チーム内での関係性。チームでやるスポーツはただ上手なだけではなくて、チームプレーや信頼感しんらいかんも大事ってこと。例えばサッカーやバスケットボールなら、ボールをつないで、ゴールまで持っていくゲームだから、信頼しんらいいがなければパスはつながらないし、ひとりよがりにプレーするだけの選手は監督かんとくも選びにくいよね。

それから、それぞれの選手の特徴とくちょうつよみを持っていること。たとえば試合終盤しゅうばんでも落ちない体力があって、スプリントできるとか、高さでは負けない、対人では負けない、全体を見る力では負けない、ムードメーカーになれる、チームをまとめられる、人それぞれに良さがある。それが、そのチームでどう生かされるかの組み合わせでメンバーを決めると思う。試合の流れを見るのが上手くて、途中から入ってもすぐ試合についていける、もしくは流れを変えられるなんて選手は監督としてはベンチに入れておきたいと思うわよね。


さて、最初に話した「練習試合ではたくさんゴールを決めるのにレギュラーになれない選手」は、何がりなかったんだろう。チームプレーが苦手だったのかな? ゴール前に待っていていいパスがきたらゴールを決められるけど、自分でチャンスを作るのが苦手だったのかな。それとも、たような選手がいて、その選手の方が彼より上手かったから? チームメイトとうまくいってなくて、あんまりパスをもらえなかった? 

自分に何が足りてないのかな? って考えるには、自分の得意なこと、苦手なことを自分で把握はあくしておく必要があるよね。自分の得意なことはどんどんアピールした方がいいし、苦手にがてなことはそう見えないようにカバーしていきたい。いわば、自分の現在地を知るってこと。自分が今どこにいるのかわからないと、どこへ行けばいいのかわからないもんね。苦手と得意については、82節でも解説してるので、参考にしてみて!


私の知ってる監督かんとくは、練習を一生懸命やる選手を選ぶと言ってた。自分に何が必要かを考えて練習できている選手。練習試合や紅白戦は試合形式でやれて楽しいから一生懸命やる選手が多いけど、それまでのパス練習だとかフィジカル練習だとかも一切いっさい手をかずにやる。そういう選手は試合の中でどんな状況になっても手をかないから信用できるんだって。


試合でのプレーだけでなく、挨拶あいさつをしっかりする、準備じゅんび片付かたづけも率先そっせんしてやる、単純なパス練習やランニングも先頭せんとうに立ってがんばる! そういう選手は監督の目にも止まりやすいかもしれないわね!!


第82節はこちらからどうぞ!「得意を伸ばすか、苦手を克服するか」

https://kakuyomu.jp/works/16817330649112470710/episodes/16818093078390280807

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