「もっと自分の意志（いし）を持て、って言われるんだけど・・・正直苦手です」

こんにちは、柑那（かんな）です。

人は自分の意志（いし）で物事を判断（はんだん）したり選んでいるつもりでも、かなり他人の意見や行動に左右（さゆう）されるって、知ってた？

たとえば初めて見た時なにも興味がない、と思ったのに、周りの人がみんなそれに興味を持っていると、自分もやってみたくなったり、欲しくなったりしがち。

つい最近の話では、別に何も危機感を持っていなかったのに、TVやSNSで「お米がない！」「米不足」などと見てしまうと、（自分も買っておいた方がいいのではないか）と不安になってしまったりね。

これらは「社会的証明（しょうめい）」といって、みんながやっていること＝正しいこと、みんながやらないこと＝間違っていること、と判断してしまうという認知（にんち）バイアス（ものの見方（みかた）の偏（かたよ）り）で説明がされます。

有名な実験では、教室の中で発煙筒（はつえんとう）をたいて、火事かも？と思われる状況を作り出します。ところが、その教室の中にいる人たちがみんな黙っていると、（これって火事なのでは？）と思った人も（みんなが気にしていないから、きっとたいしたことないんだろう）と思って声を上げられないというものです。

お友達何人かで、広場とかで「せーの」で空を見上げてみて。つられてみてしまう人が絶対でるから。みんなが見ていると、「何かあるのかな？」って気になっちゃうのね。何をやっているかわからないのに人が集まっていると覗（のぞ）き込みたくなる野次馬（やじうま）も、同じだよね。

人間は社会とかかわって生きているから、それは当たり前で、この社会的証明（しょうめい）上手く生きていくために備（そな）わった知恵でもあるんだけど、それが自分のやりたいことを邪魔（じゃま）してしまう事もあるのね。

「自分をしっかり持って」なんて言われてても、どうしても他の人が気になる、他人のまねをしたくなる、誰かにやめたらと言われるとやめた方がいいかなって思っちゃう。それって仕方のないことなんだよね。

だから、「人って周りに左右されやすいものなんだ！」って知っておくことだけでも大事なことなの。知っておけば、「本当は自分はこうしたいのに、○○さんに言われたから意見を変えようとしているな」とか、「本当はやりたくないのに、みんながやってるからつられているだけだな」って気づけるから、「じゃあ本当は自分はどうしたい？」っていうのがわかりやすくなると思う！