第10話
そして修斗と約束した土曜日。
薙は修斗を自分の家に招くことになる。
「……え? マジで、こんなに近いとこに住んでたの!?」
「だから、修斗が住んでるマンションから僕の家見えるって言ったでしょー」
「ま、確かにそうだったけどさ」
そう薙のアパートの庭から修斗が住んでいるマンションを見上げる。
本当に薙と修斗が住んでいる場所まで歩いて五分もない所に薙は住んでいた。
「でもさ……薙は俺と会えて、色々と幸せになれたんじゃない?」
「……へ? どういうこと?」
そう言いながら薙は家の中に入って行く。
「まるで、おとぎ話のシンデレラのようじゃん! だって、ついこの間まで、お風呂も無いようなアパートに住んでてさ、俺と会って、今はお風呂もあるマンションに住むことになったんだからさ、しかも、お金のことは心配しないで仕事もしなくていいんだからさ。 それで、俺は薙の王子様って訳だ」
「あ……確かにそうだねぇ」
「これからはもっと幸せに暮らせるんだから、シンデレラと一緒だろ? ま、お前は一応、男だから、『シンデレラボーイ』ってところかな?」
その修斗の言葉に薙は吹き出す。
「流石にそこまで言われるとクサすぎー! ま、確かに僕からしてみれば修斗は王子様なのかもしれないけどね。 だって、修斗はかっこいいし、背も高いしね」
「そうだね……薙……」
薙の家の中に入ると修斗は薙の体を抱き締め唇を重ねる。
それから二人は修斗のマンションに一緒に住み毎日のように幸せになりました。
END
シンデレラボーイ 掛川ゆうき @kakeyukira
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