さわぐ!
するする、きゅるきゅる。
「真穂君、アニメ観る?」
「え、みる!」
「じゃ、おいでー」
朔斗君の、綺麗に片付いた部屋に走り込――
「靴を脱げ」
「あ!」
床に乗せかけた足を急いで引っ込めて、靴を脱ぐ。
「脱いだ!」
「靴を脱いだ足で、ベランダを踏むんじゃない」
「分かった!」
「そんな、気にしなくてもいいんだよ」
「掃除が大変になる」
「うーん、でも、二人とも綺麗だもん……」
「律君! まだぁ?」
「今、行くよ」
「律君、ここ! ここ来て!」
「はいはい……」
後から入ってきた律君の膝に座って、わくわくする世界を待つ。
「朔斗君は? また宿題?」
「うん」
「だから、あまり騒ぐなよ」
「気にしないでいいよ。二人の楽しそうな声を聞きながらだと、宿題が捗る」
「だって! じゃあ騒ぐ!」
「敢えて騒ぐな」
分厚い本に囲まれた朔斗君は、楽しそうに笑うと、大きなノートにさらさらとペンを走らせ始める。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます