未知の感覚、現実に存在しえない感覚を文章でエミュレートする……つまりは疑似的に再現してみるのがとても好きです。読むのも書くのも。
これが好きだという方が、自分以外にどれだけおられるのかは全然見当がつきませんが……もしもあなたが同士なら、本作、お勧めです。
亜空間航行に入る/出るときの感覚であったり。
宇宙船の船外アームを絶妙な精度で操作する感覚であったり。
そんな「絶対誰も経験してないはずの感覚」を、きっちり文章に落とし込んでくださっています。
現時点で宇宙のどこにも存在しないはずの「星間運送業」の日常が、現実には存在しないはずの肌触りを伴って体験できる貴重な作品です。
同じ嗜好の方に、ぜひとも届くことを願っております。