第3話 さらに5年後

産まれてから10年の月日が経った。今日で俺とフローラは10歳の誕生日を迎えたため、今は教会へと向かっている。そう、魔法適性を調べて貰うためだ。



俺はこの日をずっと待っていた。いよいよ魔法が使える、そう思うとワクワクして昨日はあまり眠れなかった。



魔法とは全く関係ないが、俺の外見について語ろうと思う。結論から言うと、めちゃくちゃイケメンだ。サラサラした銀髪にキリッとした青色の瞳、整った顔立ちにきめ細やかな綺麗な肌と、正直鏡を何度も見返してしまった。



でも、納得はしている。母親といい妹といい、顔が整っているからだ。俺もそうだが、妹は特

に母親のDNAを色濃く受け継いでいる。母譲りの綺麗な銀髪はもちろん、整った顔立ち、ぱっちりとした大きな緑色の瞳。最近は身体の至る所も成長してきている。まだ10歳だが、その美貌は留まるところを知らない。



さて、話を戻そう。今日は俺、フローラ、マリーカ、セバスの4人で教会へ来た。



「いよいよですね、アル兄様!私、ちょっと緊張しちゃって...実は寝不足なんです」



「まじそれな。俺もちょっと寝不足なんだよね。まあ、俺の場合は緊張じゃなくて興奮してだけど」



「あらあら、2人共緊張してるのね!ほんとに可愛いわあ♡」



そう言って俺とフローラの事をマリーカは抱きしめる。大きな胸に顔を押し付けられ、グリグリされる。幸せなのは間違いないが、圧迫されて苦しい。まあ、幸せだが。



そうこうしてるうちに着いた。教会ってこんなにでかいんだ。お城くらいあるのではなかろうか。



「ようこそ教会へ。アルベルト様とフローラ様ですね、どうぞこちらへ」



そう言われて中に案内される。中は広く、天井が吹き抜けになっていて、とても神秘的なように感じる。前世のドラ○ンクエストにある教会にそっくりだった。



「まずはフローラ様、こちらへお越しください」



「アル兄様、行ってまいります!」



そう言ってフローラは女神の像の前で祈りを捧げる。そして水晶玉のようなものに触れる。その瞬間、水晶が光り輝き、すぐに消える。



「フローラ様の適性検査は終了しました。結果におきましては、ステータスオープンと口頭で仰っていただければ、目の前に表示されます。しかしその情報は本人にしか目視できないようになっているので、ステータス共有をして頂ければ他の方も見ることが出来ます」



「はい、ありがとうございました!」



「アル兄様、後で一緒に確認したいので、兄様も結果はまだ見ないでくださいね?」



「そうだな、そうするか」



次に俺の番がやってきた。この日をどれだけ待ち望んだことか。先程のフローラと同様に女神の像に祈りを捧げ、水晶玉に触れる。すぐに水晶が光り、すぐに消える。



「アルベルト様の適性検査もこれで終了しました。お疲れ様でした」



「はい、ありがとうございました!」



そうして俺とフローラは無事魔法適性検査を終えた。ほっとしたのか緊張の糸が切れたのか、帰りの馬車では2人共ぐっすり寝てしまった。家に帰ってきてやることは決まっていた。リビングに4人が集まる。



「じゃあまずはフローラから見ていきましょうか。見せてくれる?」



「はいお母様。ステータスオープン!ステータス共有!」



フローラがそう告げると、目の前に画面が現れて表示されたのだが、そこには驚くべき結果が載っていた。



「ぜ、全属性適性アリですと!?!?しかも魔力量に至っては700万!?し、信じられません!前代未聞ですぞ!」



「ちょっとこれはびっくりね...全属性適性アリは人類初よ。それに魔力量700万は私を超えてるわね。」



母さんより魔力量が上?それに全属性適性アリ?うちの妹チートじゃね?これこの後に出す俺惨めすぎない?はぁ........



「私、お母様のような強くてかっこよくて美しい女性になりたいって思ってたので、越えられて嬉しいです!」



「あら、ほんとにうちの娘は可愛いわね♡さて、次はアルの番ね!」



「はあ。ステータスオープン、ステータス共有」



そしてまた俺たちの目の前に画面が現れる。それを見て俺は目を疑った。何度も見直したが、その結果は変わらない。おいおいまじかよ。転生神、あんたやりすぎじゃない?



「まさかの俺も全属性適性アリに上位属性魔法全て使用可能、更に魔力量に至っては測定不可能、か。ははは、まじチートだな.....」










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転生したらモテモテでした アル @arufred

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