第6話 殺虫剤

カサカサカサカサ………。

バリボリバリボリ………。

「このせんべい美味しいな。何これ?」

「それはザラメせんべいや。……そんぐらいわかるやろ」

「ね、念のためだよ………」

カサカサカサカサ………。

バリボリバリボリ………。

「あれ、栩義は食べないの?」

有島ゆうしま太郎たろうが栩義に聞いた。

「僕?なんだ食べていいのか。じゃあいただきます」

「この味なんだ?」

「わかんない」

環奈かんなそれ取って」

「どれ?わかんないんだけど」

こうして20分ほど経過した。雑談しながら学年全員で、せんべいを食べるのは、かなり特殊な展開だろうな(尺の都合で全員書けなかったけど)。

そんななか、突然それは起こった。

「やっぱ海苔のりせんべいが1番美味sッ、キャアア!!!!!!」

いきなり結衣が絶叫しながら、後ろに下がった。

「どうしたんや、いきなり」

「お腹の辺りに何かいる!!!」

皆んなは恐る恐る彼女の服をめくってみると、結衣のへその上に、皆んなのトラウマこと、あの黒い虫[G]がいた。

「うわぁ⁉︎⁉︎⁉︎」

「誰か取ってよ!!!!!!」

「鱗山、昆虫好きだろ?取ってよ」

「無理」

「えぇ……」

Gは羽を広げて飛ぼうとした。

「は⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎」

Gはまるで自分が嫌われているとわかっているかのように、高島の顔へ飛び立つ。

「え⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎」

「あ………」

「ファ⁉︎」

ピタッ

「うわァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

「!で文字数稼ぐn」

ドンガラガッシャアアアンンンン

彼は部屋中を暴れ回り、顔を縦横無尽に振る。しかし、Gは全く離れようとせず、むしろ足踏みしてカサコソと音を鳴らす。

「高島止まれよ……。殺虫剤ゴキゴロシを持ってきたから……」

有島がミライ屋が開発した、煙にかかったものの神経や器官を溶かし、完全に絶命させる殺虫剤を持ってきた。

「わかったわかったわかったわかった」

「ミライ屋製だから、多分効果はあると思うが、ってかじっとしてろよ!!!!!!」

「ちょ待ておい、それかかったら完全に僕も死ぬぞおい!!!!!!やめろやめろやめてくれーーーーーーー」

ズドォォォォォォオン

Gは見事煙にかかった。高島とともに。

「……アイツはいいやつだったよ」

「黙祷を捧げよう」

皆んなが倒れたGと高島に向けて、頭を下ろした。

「ぶふぁ!!!!!!ああ気持ち悪かった。んでめちゃくちゃ臭かった……。だからやめろって言ったのに」

「……え?」

「……ん?……ってあれ、僕生きてる!!!僕ってゴキ○リよりも生命力強かったんだなぁ」

「マジか」

「マジか」

「⁉︎⁉︎⁉︎」

流石の出来事に、皆んな動揺を隠せない。しかし高島にとっては、人に危険物をぶっ放したことに動揺していた。

「おい有島!!!!!!」

「ごめんてマジで」

「ま、まぁ高島くんってギャグ小説だし…」

「こんなん誰も面白いと思わねぇよ」

正論そんなこと言わないで……。マジでもう最近現実でも面白いこと言えてないから、ちょっと焦ってんのに(マジの話)。

カサッ、コソコソ!

突如Gが動き出した。

「は⁉︎⁉︎」

「ゴキゴロシが効かないだと⁉︎」

「マジか………」

高島が1番絶望した。また殺虫剤ぶっかけられるのかと思って。

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高島くん まめでんきゅう–ねこ @mamedenkyu-neko

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