ごみ箱は分別してほしい

仲仁へび(旧:離久)

第1話



「ゴミ捨てちょうだりぃわー」


「てきとうに放り込んどけばいいわよ」


「ぼくがやりたい! やりたーい!」


 分別して。お願いだから分別して。燃えるごみと、燃えないごみは分けて。なんでも放り込まないで。私怒ってるんだから。もうぷんぷんよ。もう真っ赤っかよ。かんかん、なんだから。ほんの少しの手間でしょう。ほんのちょっと頑張るだけでしょう。あっ、ビニール袋ごといれないで! ペットボトルは違うところ! 缶はどう考えたって違うでしょ。もおおおおお! 家庭ごみはだめええええ! 子供はともかく大人が分別できないのはおかしい。お手本にならなくちゃだめじゃないの。化けて出るわよ! 次同じことやったら、ごみ箱お化けになってあなたをすてちゃうんだからね!


「ねー、ママ、パパ! あのごみ箱へん!」


「さっきからあのごみ箱なんかガタガタふるえてないか?」


「気のせいじゃない?」


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

ごみ箱は分別してほしい 仲仁へび(旧:離久) @howaito3032

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ