第4話 真壁

 👹冥界

 流星は将門伝説が伝わる真壁にやって来た。

 茨城県西部に位置し、地元で産出する真壁御影石による石材加工業と農業が盛んな町である。歴史は古く、真壁氏が本拠として真壁城を築いたことに始まり、後に佐竹氏の家臣となった真壁氏が房幹の代に出羽国秋田に移った後、浅野長政が隠居料として同地などを拝領し真壁藩を立藩。浅野長重の代に笠間藩へ加増移封された後も陣屋がおかれた。陣屋があったところを中心として、市街地には古い町並みが広がっており、国の登録有形文化財建造物の数は100を軽く超える。また、各家や商店などでは2003年から町おこしによる雛祭が行われることで知られる。町南部にある筑波山は、県内でも観光地として有名である。


 町域の東部地域は、水郷筑波国定公園の一角をなす筑波山・加波山などの筑波山塊の西斜面が覆い、中央部に桜川が南流する桜川低地、西部は常陸台地のひとつである真壁台地が広がる。加波山一帯は真壁石とよばれる花崗岩の産地で、日本有数の石材業の町となっている。また、桜川低地は水田地帯、真壁台地上は畑作に利用される。


 町内に伝正寺、最勝王寺、薬王院などの寺院があり、南部の筑波山では気温の逆転現象を利用した観光ミカン農園がある。


 古くは、約400年にわたって支配した真壁氏の城下町として繁栄し、のちに笠間藩領となった。明治時代には、真壁郡暴動や加波山事件が起こった地として知られている。1954年(昭和29年)、いわゆる昭和の大合併により旧真壁町が周辺の村と合併して真壁町が誕生し、平成の大合併での大和村・岩瀬町との対等合併によって桜川市が発足する2005年(平成17年)まで続いた。


 現世

 城跡に本田さくらはやって来た。

 真壁城は、常陸国真壁郡、現在の茨城県桜川市真壁町古城にあった戦国時代の日本の城(平城)。大掾氏の一族である真壁氏が代々支配した。国の史跡。

 真壁駅跡の東に位置し、加波山系の足尾山西麓にある台地上に築かれた連郭式の平城である。また、古代の真壁郡家が存在したとも言われ、真壁郡の中心地に位置していた。


 城は東西に延びる尾根状の微高地に立地し、中央の本丸を同心円状に囲む二ノ丸があるほか、二ノ丸の東側に三の郭(中城)・四の郭(外郭)が続き、外郭南東端には鹿島神社が祭られている。本丸西側にも郭が連なっていたが、市街地化により消失している。城の南北は湿地や川が防御となっていた。


 築城は承安2年(1172年)と伝わる。大掾直幹の子・長幹が真壁郡に入って真壁氏を名乗り、郡家の場所に築城した。以来真壁氏の居城として続いた。


 文献上で真壁城が初出するのは興国2年(1341年)12月で、北畠親房の「御方城々」として、真壁城がみえ、南朝方の城であった。のち北朝方に立場を変え、真壁氏は地頭職を有している。応永30年(1423年)、真壁慶幹のとき小栗満重の乱に小栗方で参加したため足利持氏軍によって落城したが、その後の混乱の中で慶幹の従兄弟・朝幹が真壁に復権した。


 17代久幹のときに次男義幹が柿岡城に分家し、18代氏幹に至って甥の柿岡城主房幹(義幹の子)に家督を譲ったため、真壁城は真壁本家の城ではなくなった。その後、慶長7年(1602年)佐竹氏の秋田転封の際、佐竹氏の家臣団化していた真壁氏も出羽角館へ移住し、真壁城は空城となった。そののち慶長11年(1606年)浅野長政が隠居料として真壁藩5万石を与えられ、同16年(1611年)に長政の跡を継いで真壁城に浅野長重が入城した。元和8年(1622年)、浅野長重は加増され、真壁は領有し続けるものの常陸笠間城へ移動となり、真壁城は廃城となった。


 城門のうち薬医門が各々一棟、楽法寺黒門(旧大和村、伝大手門)・個人宅表門(旧協和町)として移築され現存している。縄張りは本丸以東は良好に残るが、二の丸の西側以西は市街地化しほぼ消滅している。本来は真壁町古城地区全域が城域に当たる。古城地区の西に大手前の地名が残っており、同地近辺が大手だったと伝わっている。本丸跡には旧真壁町立体育館があり、二の丸跡には体育館建設での残土が盛られているなど中枢部の保存状態は良くない(二の丸には櫓台のような高所があるが、残土の山で遺構ではない)。建物遺構も検出されるのは痕跡のみが多く、廃城となった際に撤去されたためと考えられている。


 女の遺体が鹿島神社の境内で見つかった。

 祐実だった。首を絞められている。

 さくらたちは祐実を疑っていた。

「二人の男の間で揺れていた」

「自殺じゃありません」と、鑑識課の嵯峨匠さがたくみが言った。嵯峨は松本潤に似ている。さくらは松本潤って演技下手だな〜と思っていた。


 👹冥界

「久しぶりね?」

 流星は背後から祐実に抱きしめられた。

「おまえも死んだのか?」

「うん」

「まさか、俺の後を?」

「違う。誰かに首を……」

「誰だ!?」

「分からない」

 流星は怒りに震えた。将門を倒して、現世に戻らねば!流星は両親のことが気になって仕方がなかった。

 

 

 

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魔界Quest 鷹山トシキ @1982

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