美しく咲いた時間。言葉のセンスが好き

おばあさんのローズと少年グレイの関係が良かったです。みんながせせこましく生きている時間の中で、ゆったりと仲良くなっていく二人の家族的友情関係が良い。

各話タイトルが素敵だな～って思いました。
出会いの第一話が門出のスイートピー、グレイとローズが仲良くなる第二話が信頼のマーガレット、おばあさんの思い出を切り出す第三話が切ない変わらぬ愛のマリーゴールド、大切な人の思い出を語る第四話がはかない恋のアネモネ。そして最終話の五話が遠くの人を想う、君を忘れないシオンの花。

読んでる時にはそこまでタイトルを意識してたわけじゃないんですが、五話のシオンってタイトルでハッとなってチラッと各話の花言葉を調べてみたんですが、多分こんな感じの解釈でしょうか。

なんにしてもメッセージ性がわかりやすく、最後のどこかの母親の言葉に無常さを感じつつも、ローズの想いを受け取ったグレイがいたのだから良いのだと思える素敵な花の物語でした。