アディショナルタイム

「さぁ、前半戦35分が経過しました。両者、一進一退の攻防が行われています。W杯、日本vsドイツ戦。いや~、先制点を日本が取りたい所ですねー、山本さん。」

「えぇ、そうですねー。特に日本は強力なFW陣が揃っていますからね、期待したい所です。」

「山本さんは注目している選手はいますか?」

「そーですね……。やはり龍ノドラゴン・アイは見逃せませんよね!」

「アハハ! 巷では鋭い目付きから通称ドラゴン・アイと呼ばれている、あの選手ですか! 今回のワールドカップでは11番を背負っています。」

「今、最も勢いがある選手ですからね。どうしても期待と注目をしてしまいます。」

「その……ドラゴン・アイ?……選手ですが、高校3年で阿笠のエースストライカーとなり、全国高校サッカーでチームを準優勝まで導きました。」

「青天の霹靂でしたよね~。急成長した選手でしたよ、ホント。まぁ、その時に優勝したチームのキャプテンが、今、彼の横を走っている湯口だったりするんですけどね。お互いにあだ名のユグと―――」


「おっーーと! ここで湯口がボールを奪った! 前線を上げていく!」

「何!? 行ける! 行けるぞ!」

「ここでドラゴン・アイにパス!! お!一人抜いた! ゴールへと突き進む!」

「ここは左で決めたいけどな……。頼む!」

「また一人抜いて……11番が……シューーート!!……決めたーーー!!! 左で決めました! 日本、先制点!」

「よくやった! 右利きなのによくぞここまで! 完璧な軌道でした。」

「日本代表メンバーが駆け寄っています!シュートを決めたのは11番 滝・川・瞬・也! 神龍の如く威厳を見せつけたーーー!」






  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

龍ノ眼蹴り 大上 狼酔 @usagizuki

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ