崖の上での君との再会

ゆっくり プリン

第一話:崖の上で

これは私が学生の頃好きだった君と過ごす君が死ぬまで、そして君が死んだ後少しのお話。






私は今、崖の上にいる。君に呼ばれたのだ。呼ばれた崖の上に行くとそこには君がいた。そして、私は君が今から自殺することをすぐ理解した。やめて、なぜなら私は君が好きだから。

すると君は言った。

「僕は今から死ぬ。会社?というより、その会社の僕が配属されていた課がブラックだった。だからもう生きるのに疲れたんだ。こんなよくある自殺理由なんだけど、死ぬ前に一度君に逢いたかったんだ」


私は言う、

「どうして?」


君は言う、

「あなたのことが僕は好きだった。だから最後くらい好きな人に逢いたかったんだ。最後なんだからこのくらいのわがまま許してくれるだろ?」


私は驚いた。私は君のことが好きだった。

君は私のことが好きだった。両思いだったのだ。でも君は今から死ぬ。私にはもう止められない。そして、君は私に向けて手招きをする。

「こっちに来てよ」


私が君の元に行くと君は私にキスをした。

「最後くらい許されるよね」


私は言う、

「私も君のことが好きだった」


「学校一の美少女と言われた君に好意を持たれるとは、僕は幸運だったな」


「ねぇ、もう一度私にキスをしてくれない?」


「ああ」


そして私と君は熱いキスをした。



何分経っただろう。君は私の唇から離れた。すると君は私を後ろに押した。すると私が後ろに倒れるのはもちろん、君も後ろに倒れた。君は崖の下の闇の中に消えていく、落ちていく君に向けて、私が君の名前を叫ぶと君は笑った。そして、君は完全に闇の中に消えた。

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