0話 古いお父さん、新しいお父さん、灰色のわたし
わたしが
「『
「2031年
「米国製魔具をちゃんと
米国製魔具の
わたしの
この
だけれど、
今は午前九時四十分だから、敷星
ティローン、リローン、ティローン、ローン。
十二時十分発の列車が定刻通り
もう、お父さんを二時間半も
……お父さんは待ち合わせ
何かあったのかな……。
わたしに
「モノ~。
ごめんごめん、二時間
お父さんは
「
お父さんは駅の
灰色の髪はおだんごにして帽子の中におさめている。
「やめて、
新しいお父さんはわたしがどうであれ、揺るがない人。
わたしを
「アリスが
それぞれのお父さんにはそれぞれの
古いお父さんは
良し
皆、
だから、わたしも「ああして
でも。古いお父さんと
「なあ、モノ。
「え……」
「去年、インシデントに
お父さんの家から魔習いの家に
「でも、お母さんが今年は……」
「
「お父さん、去年の九月に
夏休み中、古いお父さんの家から魔習いの家に通っていた。それなのに、わたしの
「アイツだって、五年前に俺と
古いお父さんはわたしのお母さんを「アイツ」と
「……」
「アイツに
魔習いの家で、イジメられたから、ケガしたんだろ。
そんなこと、イレギュラーだ。
俺はあのとき
古いお父さんは
「お母さん、こっちの魔習いの家は
ごめんね、お父さん。
わたし、ちゃんと魔術の練習頑張るから」
お父さんはものすごく
「おい。モノはこっちの
……イジメ?それは去年の夏に
……ハズミがする
……
……もう、良い。来年の夏期魔習いの家はこっちで
「お母さんは
そうだ。今日の
……
何で、夏期魔習いの家「
「御前にはインシデントの調査があったから、会わせてなかっただろ?
ハズミと、ハズミの母親の灯花だ。
俺の
お父さんは
嗚呼、わたしだけが
わたしがお父さんの
「
「アイツにまた、
なあ、モノ。
お父さんたちと
ハズミと
ゴールドシーズン社製魔具を暴発させた加害者と姉妹になれってことを言われている。
聞こえたけど、本当に古いお父さんがそんなことを言っているなんて信じられない。
駅前に
後部座席にはあの子がいる。
波澄。そして、波澄のお母さん。
「
「この間も、パパと三人でオムライス食べに行ったじゃない。モノちゃんはいつも面会に来てるけど、観光する時間も無いんだから。ね?
「
「モノちゃんのママは
古いお父さんは
「
あのとき、死んじゃえばよかったのに!」
「駄目よ、波澄。
ねえ、モノちゃん。
今後は魔習いの家だけこっちに来るの、やめてもらえるかしら?
お
もう、貴方のパパは貴方のパパじゃないの。
波澄だけのパパになったのよ」
波澄のお母さんがニコニコ
「帽子、
波澄によって、頭からお父さんが飲もうとしていたビールをかけられる。
古いお父さんはビールを
「はははは。
ハズミは
モノに
あのな、二人には
モノを
「お
「
子どもがじゃれ合っているだけですから」とお父さんは店員さんを個室から
「魔具害患者って、魔術がすごく使えるんでしょ?
わたし、見てみたいな~」
今度はわたしが
また、波澄によって、ぶっかけられた。
「お客様、
お
寿司を
お
午後六時、敷星警察署。
でも、わたしは
お姉さんは面倒くさそうに、飾戸警察署と連絡を取っている。
「寿司屋で魔具害患者を虐待している
被害者は
……
ええ、終わっています。
……午後三時半の飾戸行き特急に
飾戸警察署から
「一人で
「……」
「あのさー、魔具害患者でかわいそうなのはわかるけれど。
わたしは何も言い
どうしてだろう。
「ごめんなさい」も言えない。
何も、話せない。
「
お父さんの
白黒有栖ちゃんは
ショックを
それとも、
お兄さんがわたしのうなじの
「ちょっと、もう事情聴取は終わってるんですから」
「米国製魔具の
御前が
洗浄も情緒安定の魔術も
ってことは、うなじに
考えられないなら、御前の
お兄さんはお姉さんを
「
飾戸市の
俺が
「わたしにだって、出来ます!」
「敷星市に
だが、悪いのは被害者じゃない。
公務中に
御前は
「だったら、市内の病院に
不機嫌になったお姉さんは市内の病院に電話しようとするけれど、お兄さんに
「昨夏、敷星市内の病院全てが魔具害患者の
そんなところに受け入れ
わたしは
ホームから見えるビルはもう
左を見ると、マギグラスをかけた、新しいお父さん。
ものすごい
「お
「……」
「よく
お母さんも一緒だ」
右を見ると、
でも、古いお父さんに会いたかったんだ。
ごめんなさい。
12月6日。
わたしは一週間で退院した。
あの日は離婚して
もちろん、あんなことやそんなことがあったから、敷星の魔習いの家には在籍なんて
わたしが冬休みの間、在籍する魔習いの家は……。
魔術省から、わたしに
[
「通いの『
お母さんと、あた……ううん、お父さんに知らせてあげなきゃ。
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