第3話 晴れ渡る空、二人っきりだね?!

「こんにちは」


(んんっ!なにやつ!)

急に近づき、話かけられたことにより驚嘆が口から零れ出た。

だが、こんなこともあろうかと頭の中でロープレをしていたおかげで、対応策は心得ていた。


「本日はお日柄もよく。」

少々、固くなってしまったが、許容範囲だろう。

そもそも学校が今日からで初対面なのだから、いきなりタメ口で喋るというのも

マナー違反であると言えるだろうし。


「くくっ、面白いね〜君は。」


「あ、はぁ、光栄です。」


「ちょっと待ってくれ少年。全く最近の若者は卑屈でならないな。せっかくの新しい春、言わば新春なのだからもっと晴れやかな気持ちで構えたらどうなんだね?」



「そうですね。頑張ります。」

「そうだ。精進したまえよ。」

「あなたこそ、ユニークな方ですね。」


感じたままを言葉にすると、

澄み切った快晴に向かってその生徒は言った。


「うん。ありがとう、まるで今日は晴天のようだね」















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まだこれは未定であり、きっとこの先も未定のままだ Reign @yuonmi_Emaru

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