それは私に必要なかったもの。





「ごめん、別れてほしい。好きな人ができたんだ」




「そっ、か……」




私は震える手を握りしめて泣かないように顔を上げて言った。





「その子と幸せになれるといいね」




高校2年、夏。


付き合って約1年の彼氏に振られました。





















「はぁ……」


私はベットに倒れ込んだ。




なんで忘れてたんだろ……




あのとき、恋はもういらない、しない、って決めたのに……







小学校の時の記憶が蘇る。










あのとき、私は好きな男の子がいた。




もしかしたら幻想だったかも知れない。




恋に恋してただけなのかも。






でも、私はあの男の子に恋してた。





男子たちはすごいからかって来ていてうざかったけど、どこか嬉しかった。





でもね、ある時からかってきた男子の一人がイタズラで折り紙に私の好きな男の子に手紙を書いて靴箱に置いた。





それは結構大事になって、私はやってないのに、見に覚えがないのに、私は先生にすごい怒られた。





そんなことをするやつには心当たりがあって訴えたけど、先生は聞く耳を持たなかった。




その後親が先生と話してくれて事態は収束して、好きな男の子とはクラス替えで離れたりもして話さなくなった。




でもあれはすごい私の心に深く残った。




あんなことになるなら、もう恋なんてしなくていいと思ったのだ。












「なのに恋しちゃったんだよなぁ……」







あの彼氏、じゃなくて元カレは中学校で出会った。



共通の友人を通して知り合って、友達としてともに過ごしてた。





元カレとは高校でも一緒になって、私達はともに高校生活を過ごした。





1年生の秋に突然告られて、私達は付き合うことになった。






最初はそこまで好きじゃなかった、っていうかけっこう気になってた。







色んな所行って、すごい楽しかった。





私は単純バカだったからすぐに元カレに堕ちた。





夏はイベント色々あるし、そろそろ付き合って一年だからこれからだと思ってた矢先にこれだ。







「ほんとさぁ……」





これ以上傷つきたくなかった。





私の恋愛沙汰はろくなもんじゃないのばっかだから。





逃げてた。




友達との恋バナも推しの話したりしてごまかして。





だからやっと向き合ってみようと思ったのになぁ……





「これだから恋なんて、恋愛なんて嫌なんだ……」







今度こそ、もういらない。






もう恋愛で傷つきたくない。






もう、こんな惨めな思いなんてしたくない。






「もう、恋愛なんて捨てよう。」





「そんで推し拝もう。」










恋愛、それは私に必要なかったもの。







必要ないんだよ。







推しがいればいいんだ。





















「ごめん、別れてほしい」







「……わかった」








大学3年、秋。



また、彼氏に振られました。



今度は付き合って2年です。



学習能力がなさすぎる自分を恨みたいです。






  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

短編集 ちょこましゅまろ。@多忙のため活動休止 @oshigatoutosugitekomattemasu

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ