冒険と愛馬と友情と。そして美味しいもの。

前作・第一部は、ぱっとしない魔剣士ガイエス（主人公）の追放から始まる。彼の持つ魔法は効力が弱いといわれていた方陣魔法だけ。ところが、その方陣魔法には大きな可能性があった。ガイエスは少しずつ、強い力を持つ方陣を手に入れ、ソロで数々の迷宮踏破をこなしていく。

冒険者の在り方や、魔獣の扱われ方、魔法の成り立ち、世界観も一味違うし、伏線回収もあちこちにあって楽しい。

「カリグラファーの美文字異世界生活」のスピンオフ作品なので一緒に読むと二度美味しい。そちらの主人公タクトとの交流が本格的になる今作では、ガイエスの冒険グッズの質は跳ね上がり、合わせて冒険の内容も変わっていく。多くの人の信用を得て、調査、潜入、救出、そして方陣魔法の真価、世界に関わる謎にも触れて（グルメもあるよ！）。彼の冒険の行く先をずっと見守っていたい。

不殺の迷宮の魔獣達も可愛くておすすめ。