第4話

そんなこんなで、少女はあっという間に全校生徒を、いや、先生までもを従えることができるようになったのだ。

もちろん、彼女が従えるのは右利きの人だけ。自分がされた分を返しているのだ。


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平和な生活を取り戻し、幼馴染で理解者の彼と下校をしていた。


と、彼が話を切り出した。


「ねぇ、最近さすがに当たり強くない??」


「え…?」


少女にはその言葉が信じられなかった。

良き理解者だった彼からは、否定されたことなんて一度も…なかった…はずだもの。

少女は抗議するように言った


「どうして??私達はもっと酷い扱いを受けていたんだよ??復讐、いや、やられたことをやり返して何が悪いって言うのよ!」


彼は冷静だ。この返しは想定内のようだ。

と、冷静な口調で彼は言った。


「確かにそうだよ…でも、流石にやりすぎだ、もうやらないって約束すればいいだろ?そんなに当たる必要はない。」


彼女は驚いた

そして、こう言った。


「あなただけは分かってくれると思ってた…味方だと思ってたのに…」


そう言い残し彼女はアスファルトの斜面を駆け上っていった。


彼は、呆然とその場に立ち尽くした。

というより、立ち尽くすことしか彼にはできなかった。

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左利き 紅葉🍁 @Momiji-0818

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