第5話

 翌年の夏、同じ場所に城が現れた。前に現れた時と違い城は屋根から城壁まで純白の造りに変わっていた。

 城の中から村の住民が出て来た後、城はすぐに消えた。

 再び幕府から遠藤達が派遣されて住民に話を聞いたが村で襲われてからの事は何も覚えていなかった。

 帰って来た住民の中に勇介と母親の姿はなかった。

 勇介が加悟助に宛てた手紙には母と一緒に畑を耕して暮らしているとだけ書いてあった。

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魔城 久徒をん @kutowon

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