戦国時代にタイムスリップした大学生、蘭と蝶子が信長と共に繰り広げる歴史SFファンタジーの第二部。

戦国時代から戻れなくなった大学生が織田信長の家臣となって共に戦っていくお話なのですが、この戦国時代、どこかおかしい。
実は信長をはじめとする戦国武将達は人の記憶を読み取ったり、心を操ったりする異能の持ち主だったのです。

異能の力を使っての天下取りの物語。
だけど直接バトルに活かすというより、異能を使って得た情報を元に戦略を練り、軍を動かして戦っていくといった方が近いですね。
戦というのは、個人の力だけで決まるものではありませんから。頭を使って、腹を読みあって指示を出す。異能があっても、そのポイントはブレていません。

しかし、現実の歴史ではもちろん戦国武将が異能持ちなんて事実はありません。
この戦国時代、歴史にそった動きをすることもあれば、時に歴史に無い出来事が起こることもある、予測不可能な世界なのです。

はたしてこの世界で、蘭と蝶子は生きていけるでしょうか。
そして無事に、元の時代に戻ることはできるのか。

完成したタイムマシンに乗り込み、戦国時代へと飛んだ、大学生の藤森蘭と濃田蝶子。しかし、その先でタイムマシンは壊れてしまい、二人は元の時代に帰れなくなってしまいます。途方にくれる二人ですがそんな二人を拾ってくれたのは、あの誰もが知る戦国武将、織田信長でした。

タイムスリップを絡めた戦国時代ものの第二弾。
そんな本作の大きな特徴は、この戦国時代が自分達の知ってる歴史とは微妙に違うパラレルワールドであるというのが名言されていること。これにより、大まかな流れは共通していても、いつ歴史と違う自体が起こるかわからないという緊張感が生まれます。
そして、大きな特徴がもう一つ。なんと織田信長をはじめとする本作の登場人物の何人かは、超能力を持っているのです。
過去や心に秘めている事が視える透視能力。物に残った残留思念からその記憶を読み取るサイコメトリー。戦国武将がそんな力を持ってるなんてと驚愕しますが、そんな力があるからこそのパラレルワールドです。

自分たちの知ってる歴史とは似て異なる世界にやってきた蘭と蝶子はここで生きていくことになるのですが、これからの行動が歴史にどう影響を与えていくのか。
各地の戦国武将も、様々な思惑が交錯し、これからの歴史がどこへ向かっていくのか、誰も想像できません。

そしてもちろん、そんな大きな流れと同じくらい、蘭たちの今後も大事。蘭は戦に出てピンチにもなりますし、蝶子は色々あって子育てをすることに。

誰も知らない戦国時代を懸命に生きる蘭たちの奮闘に注目です。