明日、天気になったら君に会いに行く

ななし

第1話

コポポポッ


─俺は、もうだめなのか…?


俺は至って普通の大学生だ


今は普通じゃなくなった


なぜなら海で溺れてしまったからだ


浮き輪つけてたのに落ちるなんて馬鹿なヤツだ


あーあ、腹いっぱい飯食いたかったな、最後に親父やお袋に会いたかったな、そんなふうにやりたかった事が思い出してくる


……最後に、1回だけ、恋したかったな


俺は1度だけ、彼女出来たことがある


まあ、その彼女とは遠距離恋愛になるからって別れたんだが、


色々な出来事が走馬灯のようによみがえってくる


息が苦しくなってきた、きっと、酸素不足だろう


かはっ


俺はここで意識を失った


━━━━━━━━━━━━━━━


─起きて、起きて、


ん、まだ寝ていたいのに、


ゆさゆさと体を揺さぶられる


パチッと目を覚ますと


月光の光で輝く1人の人魚がいた


「に、人魚…?」


「ふふ、お兄さん人魚を見るの初めてなのね」


人魚なんて、いるわけない


きっとこれも夢なんだ、


「お兄さん、良かったですね、私があそこで救ってなかったら死んでましたよ?」


「し、死んでた、?」


「はい、そうですね、私がちゃんと救ってあげましたよ」


「も、勿論、したことはお兄さんを救うためですからね!!決して、悪気があったわけじゃないんですよ!!」


何をしたんだこの人魚、


そんな事を思っていると視界がぼやけた


また、俺は深い眠りについた


続く

─────────

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明日、天気になったら君に会いに行く ななし @nanashi_0913

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