第7話
お兄と結婚できないと知ったのは小学6年生の時。
それはテレビで兄妹同士の結婚はできないと知ったから。
できるならば結婚してもいい、いや、結婚して一生を共にしたいと思っていた。
でもやっぱり兄妹同士の恋愛は小説や漫画のジャンルとしてしか存在しないみたいだ。
だから私はお兄との結婚を諦めた。
中学生になって私は思った。
結婚できないならできるだけお兄が幸せになれるようにしよう。
そんな出来事から約2ヶ月後。
お兄に恋をしたと言う子が現れた。
それが如月 藍那ちゃん。
今じゃ一番の親友。
それからは藍那ちゃんがどういう人間なのか隣で観察した。
そして私は思った。
藍那ちゃんならお兄を幸せにできると、妹である私じゃなくて藍那ちゃんならと。
それからは藍那ちゃんがお兄の好みになるように一緒に協力した。
私にはファッションセンスがないからクラスの女の子たちにお願いして三人ででかけたりした。
自分の服装がおかしくないかって思ってお兄に聞いた時お兄は
「大丈夫、似合っててかわいいよ」
って言ってくれた。
それが嬉しくて、やっぱりまだ私はお兄のことを異性として好きなんだなって自覚した。
だからこそ悔しかった。
藍那ちゃんがずるいなと思った。
私はお兄と結婚できないから。
藍那ちゃんはお兄と結婚できるから。
その気持ちをお母さんに話したらお母さんはこう言った。
「いいんじゃない?沙弥華の気持ちを柊斗に伝えたら、たとえこの世の中で兄妹同士の恋愛が禁止されていてもその思いを伝えることは禁止されてないでしょう?」
「うん…でもそれじゃお兄が困らない?私お兄に迷惑かけたくないよ?………」
「困ると思うわ。それに迷惑のかかる。でも沙弥華がそれを伝えれずに溜め込んで辛くなるのを見るのをお母さんは嫌よ。それに柊斗だって嫌だと思うわ。自分の妹がだんだん暗くなって、いつも自分を見るたびに苦しそうな顔のなるのは迷惑かけられるのより嫌だと思うわ。だって妹ってそういう存在でしょ?迷惑をかけて、かけられて成長するのが家族じゃない」
「いいの?私が好きって伝えても」
「いいのよ。伝えてきなさい」
それからだったかな?
私がお兄を諦めようとしたのは。
この16年間で私がお兄の義妹だったら良かったなぁって思ったのは何回だろう。
きっと10数回じゃないと思う。
でも妹で良かった。
義妹だったら生まれてからすぐお兄と暮らすことはできなかっただろうから。
「大好きだよ、お兄」
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週間ラブコメランキング最高順位が38位でした!
トップ10目指してこれからもがんばりますね!!
彼女を振った俺はなぜ妹の親友と付き合っているのだろうか さらさらじゅぶこ @ahoy
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