第2話 しょっつる鍋ってどうですか?

  ハイ キタカサッサ コイサッサ コイナー♪

 秋田名物 八森ハタハタ 男鹿で男鹿ぶりこ ハイ〜ソレソレ♪


 秋田音頭をお送り致しました。

 秋田の名物が次々と出てくる昔ながらの歌ですよ。


 歌える貴方は秋田県人!

 そうじゃなくても歌える人はマニアックですねぇ。


 秋田で鍋を語るなら、もう一つはしょっつる鍋。鰰鍋の事ですよ。でもこれって好き嫌いが激しいと、私は考えています。


 理由は「ブリコ」と「しょっつる」


 癖があるんですよねぇ。


 因みに「ブリコ」は鰰の卵

「しょっつる」は魚醤ですよ。匂いは凄いですね。


 鰰の時期はもう少し後ですね。

 漁期が11月後半から12月にかけてですから、わずかな期間限定です。


 その時期になると、箱に積まれて「鰰入荷しました」という暖簾と共に商店やスーパーに並びます。


 そして買う人は「箱買い」する程、秋田県人の冬の味覚。


 ただ最近は、取れなくなってきて少し贅沢品になってきましたね。それでも少量パックで買ってしまう程、好きですけどね。


 今年はどうでしょうねぇ。


 さてこの鰰という魚は実に優秀ですよ。

 煮てよし、焼いてよし、干して良し。


 我が家は、鰰鍋(しょっつる味と塩味)、鰰の煮付け、鰰の塩麹一晩漬け(焼き物)が主です。干したのは、買ってきます。


 ただ結構面白いのが、県民と他県民では好みが分かれるんですよね。


 秋田県人はメス、ブリコが入っているものを喜び

 他県民出身者はオス、白子の方を喜ぶ。


 最近じゃ秋田県人でもブリコ苦手な人もいるとか。

 まあ、好みですからねぇ。


 さて、早速まずはハタハタ鍋(しょっつるバージョン)を作ってみましょう。


 お水を鍋に入れて、乾燥昆布を入れておきましょう。

 ハタハタは内臓をとります。ここで白子やブリコまで取らないように。我が家は頭も落とします。


 野菜と豆腐も準備しましょう。野菜は我が家は白菜にネギというシンプルな物。


 お鍋を火にかけて、煮立ったらお酒と味醂としょっつるを入れましょ。しょっつるは味を見ながら入れましょう。


 味付けしたら、お野菜に豆腐にハタハタ入れましょう。

 ハタハタはすぐ煮えますよ。一煮立ちしたら火を止めて蒸らしましょう。


 さ、試食試食。


 深みのある醤油に味の染みた白菜と豆腐。

 ハタハタの白身の身離れの良さよ。これは間違いない。


 さ、ブリコも頂きましょ。

 食べるとポリポリとボリボリの間の音です。

 煮ると粘りのある状態で頂けます。秋田県人はこれが好き。


 オスもいただきます。白身がしょっつるに染まり、白子も溶けていきます。口の中が程よく塩分で満たされていきます。

 ハタハタの出汁が出ている汁も合わせて食べて下さいね。


 でもどーしてもしょっつる駄目〜!

 って人もいるでしょうね。


 だったら、味付けをお酒と味醂と塩だけでやってみてください。これは他の白身魚でも美味しいやり方。タラ鍋も良いですねぇ。魚のアラまで好きな人は味噌も入れてみましょ。


 ただし、魚のアラは一回お湯どうししてから、味付けした鍋に入れてくださいね。


本当に鍋って良いですよね。

素材の良いとこ合わせにも対応して、個人の好みにもあわせてくれる。


何よりこの時期あったかいって最強です。


この鍋には熱燗もいいかも。

ビールでも合いますよ。


是非一度お試しあれ。


貴方の地元の鍋はどんな鍋ですか?

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お鍋と言ったら? 風と空 @ron115

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