お鍋と言ったら?

風と空

第1話 我が家の定番


 秋ふかし そろそろ お鍋の季節かな


 どうでもいい事をそれらしく書いてみました。

 いや、序盤から失礼しました。


 10月をすぎると、木々も色付き、落ち葉も増えて歩く音が賑やかになります。カサカサ、カサカサ落ち葉が私に語りかけます。


 寒くなるよ あったかくしてね


 まあ、思い込みですけどね。


 でも秋の散歩はまた楽しい。

 天気が良ければ、空気も爽やか散歩日和。

 秋田の天気は曇りでも「晴れ」といいいます。


「今日は曇りだし、散歩しやすいんじゃない?」


 両親とこんな会話が我が家では定番なんです。


 そして定番と言えば、この時期はお鍋でしょう。


 我が家の「お鍋」レパートリーは少ないです。


 しゃぶしゃぶ、たんぽ、だまこ、水炊き、塩鍋(余りもの鍋)、キムチ鍋。


 年中やる事が多いのはしゃぶしゃぶかな?

「味ぽん」というポン酢醤油につけて頂きます。

 お肉もお野菜もあっさりいっぱい食べれますよね。


 でも寒くなってきたらやっぱり「たんぽ」


 秋田名物「きりたんぽ」

 秋田県人なら「たんぽ」で通じるはずです。


 散歩帰りにスーパーによると、新米が入る時期と一緒に新米で作ったきりたんぽが、お野菜コーナーの一角にどーんと置いてあります。


 あ、因みに我が家の近所のスーパーには、年中きりたんぽ置いてますよ。夏でも見つけた時は、流石にどうかと思ってしまいましたけどね。


 夏に帰省した人用でしょうかねぇ。


 話しを戻しますね。

 お野菜コーナーには「たんぽ」だけじゃなく、ごぼう、せり、ネギ、舞茸、比内地鶏スープも置いています。


 今夜はたんぽにしましょうね。


 メニューを考えながらスーパーに行くと、必ずこの時期は脳内で囁かれます。


 今日は囁きに乗りましょう。


 用意するのは五本入りで一袋のきりたんぽを三袋。

 せり、ごぼう、ネギ、舞茸、我が家は糸コンニャクも入ります。


 ちょっと贅沢、比内地鶏スープも買っておきましょう。


 更に比内地鶏のガラも買います。

「ガラ」から作るのが我が家の定番。


 早速作り始めましょう。


 大きなお鍋にたっぷりお水。

 比内地鶏のガラを入れてぐつぐつ煮ましょう。


 煮て出てきた灰汁をとるのが結構時間がかかります。

 1時間以上煮ますねぇ。


 その間は構想時間。

 あ、こんな展開がいいかな?

 あんな企画があったなぁ。

 アレずっと更新してない。

 良いの思いついた!メモメモ!


 気がつけば、お鍋から吹きこぼれる事もしばしば。

 火を使っている時は、目を離しちゃいけません。


 そうこうしていると、灰汁も少なくなり、お鍋の中のスープが金色の良い色に。そろそろ良いかな。


 我が家では「ガラ」を取り出さずにそのままにします。

 具の鶏肉(モモ)を細く切って投入。

 しばらく灰汁を取り、糸こんにゃくと舞茸投入。


 味付けは既製品の比内地鶏のスープもちょっと入れて、お酒にみりん、味どうらくを入れます。


 秋田県人なら誰もが知る調味料 味どうらくの里。

 簡単に言えば、麺つゆにも、煮付けにもそのまま使える万能調味料ですよ。


 しばし煮込んで、火を止めましょう。

 しばらくそのまま置いて置くのも我が家の定番。


「たんぽ」を食べるには結構時間をかけています。



 さあ、夕飯どきになりました。

「たんぽ」は袋ごと電子レンジで温めましょ。

 切り込み入れるの忘れないで。


 ネギは短冊切り、せりは根っこごと使います。

 大きめに切りましょう。


 もう一度温めたスープの中からガラを取り出します。その後に「たんぽ」を入れて一煮立ち。せりとネギはサッと火が通れば大丈夫。


「たんぽ」を大きめのお碗に入れて、あったかいうちに召し上がれ。


 我が家は「たんぽ」の日は、おかずはカブのがっこと「ガラ」です。「がっこ」は漬物のことですよ。


 カブのがっこは、塩と昆布だしと唐辛子の刻んだもので漬け込みます。浅漬けですかね。


「ガラ」を食べるの!?と驚く貴方は都会の人。我が家は田舎者だから、勿体ないの精神で食べるんです。


 たんぽを食べて、スープを飲んで、がっこを摘み、ガラについているお肉を食べ、家族で囲んで頂きます。


 次の日の朝、味の染みた「たんぽ」を食べて出かけます。

 お昼や夜にスープが残っていたら、うどんを突っ込みましょ。あ、うどんを入れるって事ですよ。


 鍋の中は、スープまでなくなるのが我が家の定番。


 貴方のうちの定番鍋はなんですか?


 教えて下さいね。

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