第13話 誰だ? こんなところにリモコン置いたの!

◆2022.10.27朝時点のレポート:

 https://kakuyomu.jp/users/hyper_space_lab/news/16817330648877474153


 ◆◆◆


 リモコンって楽をして、動かずに遠くの機械を操作できる便利道具だよね。ドラえもんが一番に出しそうな。


 そのリモコンを誰かが変な所に片づけてしまったとしましょうよ。


 動かずに楽をするための物を、わざわざ動いて探し回る。これほど不毛な行為があろうか。いや、無い。


「ああー、もうっ!」


 って、絶対なる。


 時空研はこれをやってしまいました。

「うちのAI」が抱える「致命的な欠陥」とは、「誰かが片付けてしまったリモコン」と同じである。


 早い話、「★ボタン」が遠いのだ。致命的に。


 時空研がやらかした失敗とは、「1エピソードを極端に短くしたこと」である。


「うちのAI」の各話は、大体600字から800字くらいの長さである。平均700字としようか。それで既に60,000字以上の分量に達している。

 楽しい算数の時間ですよー。


 60,000字 ÷ 700字 ≒ 85.7話


 実際に2022.10.20時点で88話に達している。


 無駄にページ数が多いのだ。各話の終わりで87回もページめくりしてもらわないと、大事な、大事な「★ボタン」まで手が届かないのである。


 そりゃあ途中でいやになるよ。フリックする指が腱鞘炎になっちゃう。人差し指の先から火が出るわ。


 そういうこともあって、「識者がおすすめする1話あたりの文字数は、2000~5000字」と言われている。


 お気づきであろうか?


 本稿のエピソード長・・・・・・・・・は、2000字くらいが多いということに。

 そう、時空研は学習したのだ。なぜなら、知能があるから。


 しかし、そもそも何でこんなことになったのか?


 一応、考えのようなものはあった。


 2022年5月、時空研では長編小説を2本、ほぼ同時に連載開始した。


 ◆「うちのAIが転生させてくれたので異世界で静かに暮らそうと思ったが、外野がうるさいので自重を捨ててやった。」

 https://kakuyomu.jp/works/16816927863047596907


 ◆「飯屋のせがれ、魔術師になる。――知力ひとつで成り上がってやる。」

 https://kakuyomu.jp/works/16816927863114551346


 その際に、「実験」を思い立ったのだ。

 折角2つの作品を同時に連載するのだから、同じことをやっても仕方がない。目先を変えて、どのような違いが成果に現れるかを見てみよう。


 そんなことを考えた。


 ◆「うちのAI」:

  ・異世界転生物。

  ・ファンキーな感じ、コメディタッチ。

  ・チート満載で主人公最強。

  ・ただし、「魔法はなし」。

  ・一人称。

  ・1話の長さ=約700字。


 ◆「飯屋」:

  ・異世界物。(転生なし)

  ・シリアス、ヒューマンドラマ。

  ・ノーチート、主人公はごく普通の少年。

  ・「剣と魔法」の世界。

  ・三人称複数視点。

  ・1話の長さ=約1500字。


 ほぼすべてにおいて「表」と「裏」。「陽」と「陰」。

 2つの物語は、そうあるべくしてデザインされた。


 その結果どうなったか?


<2022.10.27時点の主要データ>

 ◆累計PV:①「うちのAI」=30kPV、②「飯屋」=475kPV。

 ◆フォロワー数:①194人、②2902人。

 ◆「★」獲得数:①91、②1929。

 ◆総文字数:①70k字、②147k字。


 「明暗」わかれましたな。くっきりと。


 何を隠そう。当初、時空研の代表作は「うちのAI」になると思っていた。

 だってそうでしょう? どう考えてもそっちの方がメジャー要素満載じゃないですか? 「なろうテンプレ」に近いし。


 ただし、「魔法なし」という特殊な縛りを入れてしまった。「異世界」なのに魔法が無いという、非テンプレ感。


 これは良くなかったと思う。


 テンプレに寄り掛かるなら、どっぷりと全体重を掛ければ良かった。振り切らなかったのが、失敗であった。


 逆に言えば、「飯屋」の方はよくこれだけ読者を集め、PVを伸ばしたものだ。こんなにマイナー要素満載なのに。

 数値化はできないが、「文体」も「うちのAI」はポップだが、「飯屋」は一般小説を意識した堅い文体である。


 なろうテンプレを読みなれた読者は、三人称複数視点を目にすると、「これは誰の視点なの?」と引っかかりを覚えるようだ。お約束に反しているのだろう。


 エピソードの初めに、「〇〇視点」「△△サイド」などと断り書きを入れないと落ち着かないらしい。


 それだけ時流に逆らった「飯屋」の方が結果を出しているのはどういうことか?


 運もあるだろうが、一番大きい要素は他にあると思っている。


 それは「作者との相性」である。


 根暗で理屈っぽい時空研がポップでお気楽なお話を書こうとすると、どうしても嘘くさくなる。「作り笑い」が目に浮かぶ。ジョークが鼻につく。


 根暗は暗いお話を書いていた方が、お似合いなのだ。みんながみんな能天気な話を好む訳でもないし。


 「登場人物が全員バカで、理由もなく主人公をちやほやするのはおかしい」

 「何の苦労もなくチート能力を与えられて、さも自分の力であるかのように主人公が無双するとしらける」


 そういう読者層が一定量存在する。これは良し悪しの問題ではなく、好みの問題である。それを実感することができたのは、貴重な体験であったと思う。



 さて、それで「うちのAI」の「致命的欠陥」とやらをどうするの? 放っておくの? 何か対策を打つの?


 おっと、それについて語るのは次回のことといたしたく。また見てね。


――――――――――

 ここまでお読みいただいてありがとうございます。


 「うちのAI」の対策案が気になる、どっちでも良い、リモコンのたとえは今一つだったぞと思われた方は、よろしければ「作品フォロー」「おすすめレビュー★評価」をお願いいたします。


 ◆「うちのAIが転生させてくれたので異世界で静かに暮らそうと思ったが、外野がうるさいので自重を捨ててやった。」

 https://kakuyomu.jp/works/16816927863047596907


 ◆「飯屋のせがれ、魔術師になる。――知力ひとつで成り上がってやる。」

 https://kakuyomu.jp/works/16816927863114551346


 もよろしくね。😉

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