第6話 引き分けだ犯人さん

犯人から、手紙をもらった次の日には手が震えてしょうがなかった。

いつもとなにも変わらない風景なのに、そこに犯人がいるような気がして。

学校の授業に、まともに集中できるわけもなく。ただ、犯人がいつ襲ってくるか分からない恐怖に手を震わしていた。この恐怖に、これからずっと耐えなきゃいけないと思うとさらに怖くなった。その日の、帰り道のことだった。

あの声が、聞こえた駐車場にあの声と同じ声の持ち主が立っていた。

(君みたいな、中学生にバレるとは...。世の中とは、理不尽なものだねぇー。)

「どの口が言ってやがる。理由は知らねぇが、明るい未来だったはずの少女の命を奪ったやつがよく言うよ。なあ、校長先生。」

そこに立っているのは、つい二ヶ月前から学校にきていなかった。我が校の校長だ。

(流石に、君に恐怖を与えるためとはいえ奴を殺したのはやはり間違えだったか。)

その、いつもと変わらない不気味な笑みに吐き気を覚えながらいう。

「勘違いすんな。お前は、会長を殺した時点で間違ってんだよ。」

会長を、別に好きだったわけではないが嫌いだったわけではない。

この先、きっと社会に出たらすごい開発をするんじゃないかなと思っていた。

(君は、随分と肝が座っているね。まあ、いうても心拍は素直だけどね。君の正体がわかった理由は、簡単。君の心拍による音で、君を判断することができた。)

そんなの、ありかよ。

(どうする。君は、僕と戦って勝てるとでも?そんな夢みたいな話はないと思うよ。)

もちろん、策はある。こいつと、まともに殴り合えば100%勝つことはできないだろう。ならば、こいつが一番それていること。

「僕が、死んだら。お前の犯してきた犯罪が、インターネット、警察にすべて情報がまわるように予約公開を仕掛けておいた。お前が、もう二度と誰も殺さないと誓いどこかの国に行くのであれば。その予約は取り消す。」

もし、僕が警察に行ったところできっと信じては貰えないだろう。ならばせめて、もう誰も殺さないと誓うなら。そんな、甘い考えがこの後の僕の人生を大きく狂わせたのであった。




ーーーーあとがきーーーーーー

皆さん、犯人校長だって気がついてた人いますか?

僕だったら、わからなかったでしょう。初めてこういうのを書くので、ちょっと慣れていないところがありますが頑張るので新作にご期待ください。

まだまだ、このお話は続くので最新話のほうも毎週日曜日に更新しているのでフォローお願いします。

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