項羽は田榮、陳餘を王とせず、漢王、怒る
さらに恩賞は続きます。
齊王の
齊將の
項羽がまさに河を渡り趙を救うとき、もと秦の滅ぼすところの齊王・建の孫である
当時、齊を実質支配していたのは田榮でしたから、このように他の田氏を王に任じ、田榮は冷遇をすることは、領土を剥奪するに等しい行為だったかもしれません。他にも項羽の非情は続きます。
客の多くが項羽に説いて申しました。
「
項羽はやむをえず、その
番君の將、
四月になり、諸侯を戲下からやめて、おのおのの國につかせました。
項王は出でて國へゆき、人をして義帝を徙さしめて、申しました。
「古の帝たるものは地・方千里、必ず上游(上流)に居る。」
そして使いをして義帝を
韓王・成は軍功がなかったので、項羽は國にゆかせませんでした。ともに彭城にいたり、廢してそして侯となし、すでにしてまた韓王を殺しました。
さて漢王は怒り、項羽を攻めようと欲されました。
諸将は義帝(
樊噲までがここでは漢王に項羽を攻めることを勧めています。しかし反対意見を述べるものがありました。
「漢中に王たるの悪といえども、なお死するにまさらないでしょうか?」
漢王はおっしゃいました。
「どうして死ぬなどというのか?」
蕭何は申しました。
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