煮立ち、焦げ付いた鍋の底。失敗が全てとは限らない

女性恐怖症の役者、あらゆる男性に迫られるモデル、一見八方美人のマネージャー、地の文と破綻した会話の混ざる謎の人物。

上記の彼らによって紡がれる、愛憎入り交じる人間ドラマ作品です。

この物語は難解な部分が多く、読み返さなければ理解の難しい箇所もあります。

しかし、だからこその実在する人間を描いたかのような心理描写。人間臭さを感じざるを得ない陳腐な行動。

作者様の観察力があるからこそ、ここまでの現実味を感じられる作品が作り上げられたのだと思います。

結末も納得の一言しか無い名作です。

ぜひ読んでみてください。