回避と配置のからくり箱

この物語は、起こってしまった危機があって、それを異能者たちの配置を変えて回避しようとします。一度でなく何度も配置を変えつつ回避を目指すその様は、まるで失敗しながら少しずつ開けてゆくからくり箱のようです。しかもそれが幾重にも入れ子になっています。
そして最適解が見つかり危機が回避された時、
「カチ!」
という音がしたかと思うほどの快感が押し寄せて来るのです。
作者様はきっと、このからくり箱を楽しんで組み立てていることでしょう。
だからこの物語は、こんなに面白いのだと思います。一読をお勧めします。

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