第23話【想定内】

メンバー全員を食堂に集め、駒野さんが話を始める。


「今日は、怖い思いをさせてしまい、申し訳ない。」

駒野さんと共に、マネージャー三人も同時に頭を下げる。

顔を上げ、駒野さんが続ける。

「今後はこの寮に住んでもらおうと思う。ここは会社の人間も私の他はここにいるものしか知らない。」

駒野さんが話す言葉に、俺を含め馬渕さんも田中さんも真剣に耳を傾ける。


「と、言っても彼らも今日初めてこの寮の存在を知ったので、今から話すことも初めて聞くんだが。三人ともしっかり聞いておいてくれ。」


駒野さんが話を続ける。

その内容をまとめるとこうだ。

①寮での共同生活

②三人のマネージャーも部屋があり、寮で暮らす。

③守衛を務めてくれる警備会社から運転手も出してもらう予定であり、入社時に俺がお願いしていた護衛に対する教育などもしてもらえるらしい。


他にもあったが大きくいうとこの3点だ。

これまで何も無かったから忘れていたが、自分の入社した意味を思い出した。


駒野さんが話を終え、メンバーは部屋に戻り、馬渕さんと田中さんも部屋に。

俺は話があるということで、駒野さんと俺の部屋へ移動した。


「関口くんには本当に助けられた。ありがとう。」

「やめて下さい。仕事ですから、当然の事をしたまでです。それより、気になることがあるんですが。」


俺は駒野さんへ気になっていたことを話す。


「この状況は想定内なんですか?」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

アイドルのマネージャーになりました。 @harukaakito777

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ