DAY 2
「また再テか?」
「黙れ神風」
朝から彼女の気配は確かに有った。今、死んだ筈の神風が目の前に居る。その事自体を不思議に思うことは、なかった。むしろこうなることを予想できたと言うか、彼女なら死んでも死なないだろうと。なぜかそう思ってしまうことも、俺を安心させる一つであった。
「なんだよー。もっと驚いてくれてもいいのにー」
そう言って頬を膨らます。
「どうせお前成仏なんかしないだろ」
「あったりー。まだまだやることが有るからネ」
「卯月のことか」
「まあね。彼奴も道連れにできたら成仏するよ」
卯月。このクラスの嫌われ者である。画面の前のそこの君、君の職場や学校でクソウザい奴、1匹2匹居るだろう。そいつみたいなやつだ。
「なるほどね。お前呪い殺したりできないのか?」
「そんな能力持ってないよ。特定の人物と会話ができたりくらいが精一杯よ」
「最終的には俺たちでこの学校、辞めさせるしか無いか」
「そしたら成仏できるんだけどね」
「死人なんだから早よ成仏しろ」
「ひどーい。死んだ人に会えるなんてこの上無い幸福よ?」
「俺は非現実的なことは信じないんだ」
「それ死ぬ前に何万と聞いた。でも今貴方の目に私が見えるのはどう説明するの?」
「だから困ってる」
「なんやそれw」
一見雑談のように見える卯月退学作戦、作戦内容は整っているが、人員が足りない。
「懐かしい声が聞こえるな」
恬咲だ。自分から再テに誘っておいて、向こうのほうが終わるのが遅かったらしい。
「良いところにきた。お前、卯月うざいと思うか?」
「死ぬべきだと思ってる」
「なら話は早い。今神風と卯月退学作戦を練っているんだが」
「その前に神風、お前なんでここに生る?」
「卯月への執念」
「なるほどわからん」
三人の話し声や笑い声が、長い夜に響く。
仲良しが自殺したのですが、全く死んだ気を見せない。 神風三笠 @battleship867
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