3.歌舞伎町を10センチヒールで闊歩する
私は、身長が百六十八センチある。スレンダーな体型で派手な顔立ち。その特性を生かして、華やかな洋服を着て十センチのヒールを履いて歌舞伎町を闊歩していた。
この日は、女友達との待ち合わせまで時間があったので、一人で歌舞伎町を散策していた。すると、 前から、モデル体型の女が歩いてきていた。その目は真っ直ぐと私に向けられていた。
でかい者同士、華美な服装をして派手なメイクをした者同士が向き合う。
「ふんっ」
すれ違った時、そんなような相手の声が聞こえた気がする。どちらが格上なのか。一瞬の攻防だった。
私は、派手ないで立ちで歌舞伎町に存在していたが、千葉県の地味な地域で地味な生活をしている、性格が地味で、陽キャというわけでもないタイプだ。たまたま遊ぶ場所に選んでいたのが歌舞伎町だっただけなのだ。
────敗北。
この街は、素が地味な私の事を用無しだと言っているようだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます