忘れてください

 準備をして外へ出る。自分が昨日魔女とあった場所は家からそう遠くない。少し歩くと今では見慣れた姿が見えてくる。


「おまたせ.....って、ストップストップ!!なんかわかんなけどそれ以上やったら!!」


 声をかけるのが少し遅かった。多分目の前にある大きな風船のようなものは、きっと膨らみすぎた生地で......。


「うわっ?!」


 魔女が声をあげてすぐ、ばーん!という音がして、膨らみすぎた生地で生地はぐちゃぐちゃになってしまった。


「あっぶなぁっ、ひとつ綺麗にできたから楽しくなっちゃって....」


 魔女は苦笑いをして、後片付けを始める。どうやら、贈り物の分は綺麗作れたようで爆発した場所から少し離れた場所に置いてあった。


「はっ!」


 片付けが終わったあと、魔女は自分に気づいたようで驚いた顔をしてこちらを見ていた。


「綺麗に出来て良かったじゃん」


「じゃなくて......見ました........??」


「ガッツリ、ばーんって盛大にやらかしてるところ」


「忘れてください!ニヤニヤしないでっ!ついでに今までこのとこととか全部忘れて!」


「むりー」


「ちょっと?!」


「だって楽しかったし」



 これが見習い魔女の手伝いをした時の、ちょっと不思議な話し。

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空から落ちてきた魔女の話 七瀬モカᕱ⑅ᕱ @CloveR072

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