贈り物

「そこまで決まってて?」


「.....はい」


 魔女は下を向いて小さなの声を出した。


「何が好きとか聞いてないの?」


「うーん、あっ....パンケーキ!!それにしましょう!!」


「いや早っ?!.....ってどこ行くの?!?」


 ふと前を見ると魔女は箒に跨って今にも飛び立とうとしていた。


「どこにって、材料調達しに!」


 どうやらこの魔女は決断がものすごく早いらしい。今から探し回ったとしても、時間は夜中なのでどこもお店はあいていないのに。


「ちょっと待て、今何時だど思ってる?夜中だけど」


「はっ!!」


 どうやらまた、抜けていたらしい。


「朝になってから行けばいいじゃん、手伝うって言ったし」


「そ、そうですよね......。変なこと言ってごめんなさい......」


「ん、じゃあまた朝に」


「はい....」


 魔女は少し困った顔をして手を振っていた。


 ✱✱✱


 次の日の朝起きて、ま窓の外を見ると。魔女が箒に乗ってこちらを覗いていた。

 手には魔女の道具とは別の大きな袋を持っていた。


「おはよ、材料買えたの?ていうか箒」


「えへへっ、すみません。材料はばっちりです!!さっ、行きましょ!!」


「行くってどこに?」


「昨日同じところです!魔法使わないって行ったけどほかに良さそうなとこなかったから.....」


「まぁ生地混ぜるのくらいなら....」


「ありがとうございます!」


 そう言うと魔女はすいっと、どこかへ飛んで言ってしまった。

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