「どうせ私が悪いのよ!」

ドン・ブレイザー

「どうせ私が悪いのよ!」

「どうせ私が悪いのよ!」


 お決まりの台詞を吐き捨て、優は自室に飛び込んでいった。


 またか、と私はため息をつく。喧嘩のたびにこうだ。


「ねえ! 開けてよ!」


 私は彼女の部屋をノックしながら怒鳴ったけど、返事はなかった。こうなるともうどうしようもなく、ある程度時間が経って機嫌が治るのを待つしかない。2年以上にわたる同居生活によってそれはよくわかっている。

 


 私の名前は舞子、そして同居人の名前を優という。2人共とある地方都市出身で、小学生からの付き合い。2年前、大学進学を機に都心に引っ越し、2人でルームシェアを始めた。

 

 ルームシェアの提案をしたのは誰だったのかもう忘れたけど、高校2年生の時2人の志望大学が近くであると分かった時に、まだ冗談の域ではあったもののそういう話は出ていた。


 それで高校3年になって2人がそれぞれの志望大学に受かると、話はだんだん具体的になっていった。


 特に賛成したのは当事者の私たちより母親たちの方。


 私の母が言うには「あんたが1人暮らしなんて心配だけど、優ちゃんがいるなら安心ね。しっかりしてるから」とのことだ。


 優ってそんなにしっかりしてるだろうかとか思ったけど、優も自分の母から「優が1人暮らしなんて心配だけど、舞子ちゃんがいるなら安心ね。しっかりしてるから」と同様のことを言われたらしい。


 どっちがしっかりしてるかはともかく、知らない土地での生活で、よく知った友達が同居人というのは心強い。そういうことで、私たちはルームシェアの件を承諾した。


「はぁ、またか」


 私は1人ため息をつく。


 今日もくだらないことで大喧嘩してしまった。一緒の部屋で暮らし始めてから私たちはしょっちゅうくだらないことで喧嘩をするようになった。


 ルームシェアを始める前も、全く喧嘩をしないわけではなかったけど、明らかに昔より喧嘩の頻度が高い。

 

 ただの友達のうちはよかったけど、やはり一緒に暮らしていると見えて来る嫌な部分というのはある。もちろん優だって私と暮らしていて思うところもあるだろうけど。


 不満はある、だけど私自身は概ねこの生活に満足もしている。小さい頃から友人だっただけあって、大体のところで気は合うし、一緒にいれば楽しい。喧嘩もするし、生活の細かいところで気になるところもあるけど、それはお互い様だから仕方ない。不満はあっても大体納得している。


 しかし、ひとつだけ納得のいかないことがある。先程の喧嘩で優が最後に吐いた言葉。


「どうせ私が悪いのよ!」という言葉だ。この言葉、優がよく喧嘩の時に使用する言葉なのだけど、私はこれが何故だか大嫌いなのだ。


 優のことは嫌いではないが、この台詞を言う優のことは嫌いどころが殺意さえ覚えるのだ。


「なんでだろう」


 優が自室に引きこもり、私は1人居間に残されたこともあり、私は椅子に座ってゆっくり考えてみた。


 まず、この言葉を細かく分析してみよう。


 私たちの喧嘩はワンパターンだ。ただの言い合いがだんだんヒートアップしてきて喧嘩となり、最後に優が「どうせ私が悪いのよ!」と言って自分の部屋に引きこもる。


『どうせ私が悪いのよ!』


 この優の捨て台詞。これが基本形だが実はもっとバリエーションがある。


『私が悪いのよ!』


どうせ、が取れた形。


『私が悪かったですよ!』


申し訳程度の敬語。


『どうせ私のせいよ!』


悪いがせいに変わった形。


と多様なバージョンがあるのだけど、よくよく考えてみるとこれらの言葉たちは一言で言えば敗北宣言である。


 だって「私が悪い」も「私のせい」も自分に非があることを自分で宣言しているわけなのだから。


 それにこの台詞を言った後、優は大抵自室に引きこもってしまう。稀に外に飛び出すこともあるけど、どちらにせよ喧嘩相手の私の前から消えてしまうのだらそれはつまり敵前逃亡で、不戦敗以外の何者でもない。


 優の負けなら私の勝ちのはずなのに、私は全然嬉しくない。なぜなら自ら負けを認めたはずの優は、私のいうことを全く聞かないからだ。


「どうせ私が悪いのよ!」ともし本当にそう思っているのなら、私のいうことに従うのが筋だ。


 でも実際は部屋に引きこもって拗ねまくって、何時間も経ってからようやく機嫌が戻るという感じだ。その間私が家事をやってあげたり、時々声をかけてあげたり機嫌を取ったりもする。


「そうだ。優が自分で自分が悪いって宣言してるのに、なんで優じゃなくて『私の方が悪い』みたいになってるんだろう」


 おかしい、間違っている。なんで今日までこのことに気が付かなかったんだろう。これはきちんと話し合わなければ。


 私は善は急げ、と優の部屋のドアを激しくノックする。


「優! 開けて! お願いだから!」


 優は黙っている、いつものことだ。まだ篭ってからさほど時間が経ってないから機嫌が治っていないのだろう。普段ならしばらく放っておくに限る。かと言ってずっとほったらかしておくとさらに機嫌が悪くなるから塩梅が難しい。


 しかし、今日はそんな甘いことを言ってられない。優と話し合いをしないと。


「優! 開けて! 話があるから! 開けなさい!」


 普段の倍くらいの声量で怒鳴り、ドアをガンガン叩いた。流石にこれには反応した。


「うるさい! もう話すことなんてないでしょ!」


 優の声が返ってきた。でもまだ出てこない。私はさらに続けた。


「お願い! 出てきて! 一生のお願いだから!」


 ちなみに私は優に対して「一生のお願い」というのを一度もお願いしたことはない。今回が初めてだ。その「一生のお願い」が効いたのかどうかはわからないが、しばらくして優がゆっくりとドアを開けた。


「さっきの話なら……」


「違うよ。もっと大事な話。さ、とりあえず椅子に座って!」


「え?」


 優はてっきりさっきの喧嘩の続きかと思っていたらしい。優を無理やり引っ張って部屋から出し、2人は居間のテーブルに対面で座った。


「じゃあ一体なんの話なの?」


 優は気だるそうにテーブルに肘をついてこっちをみている。私は単刀直入に言うことにした。


「優って喧嘩の時『どうせ私が悪いのよ!』ってよく言うじゃん。アレどう言う気持ちで言ってるの?」


「はぁ?」


 優は私の話が予想外だったようで混乱している。だけど私はさらに続ける。


「あの言葉をさ、言葉通りに受け取るとすると自分が悪いっていうことを宣言しているわけじゃん。つまり自分が悪い、間違っていたと思ったから『どうせ私が悪いのよ!』って言ってるの?」


「……そうだよ」


 優はそうめんどくさそうに答えたけど、絶対嘘だ。


「本当に?」


「……本当だよ」


 嘘だ、目を見て話していない。適当に言ってるだけだ。


「ねえ、本当に本当のこと言ってよ! じゃないと私たち絶交しなくちゃならなくなるから!」


「え!? は!? なんで!? なんでそこまで言うの!?」


 優は狼狽えている。私の記憶だと私は優に対して「絶交」なんて言葉を使ったことはなかったからそのせいかもしれない。


「今後一緒に暮らしていくためには必要なことだから! 本当のこと言ってよ! 遠慮しないで!」


「うーん」


 私の必死の訴えが効いたのか、ただめんどくさがっていただけの優が、真面目に考えて喋ろうとしているようだ。


「優!」


「えっとね、まあ正直言うとさ。本当に自分が悪いと思ってるなら『どうせ私が悪いのよ!』なんて言わないよね、うん」


 そりゃそうだろうな、と私は頷く。優はさらに続ける。


「私が悪いなんて思ってないよ、全く。それに話し合いに納得もしてない。私の方が正しいけどこのままじゃ議論が終わらないから『折れてやってる』とさえ思ってるよ」


 やっぱりそうだったんだ。


「……そう。でも優の話聞いて改めて思ったけど『どうせ私が悪いのよ!』って良くない言葉だよ。ダメな言葉。使わない方がいい」


「そこまで言うこと?」


「正直に言わせてもらうと私は優に『どうせ私が悪いのよ!』って言われるのすごく嫌だし、ムカつくの。そう言われたら、なぜか自分の方が悪者みたいにされるし」


「それは……悪かったよ。ごめん」


 優は素直にそう言った。


「それに優だって喧嘩の途中で『どうせ私が悪いのよ!』なんて本当は言いたくないんでしょ? だって自分が正しいと思っているのに妥協しているわけだし。二人にとって良くないよ、あの言葉は」


「うーん、確かにそう言われてみるとそんな気もしてきた」


「でしょ! やめよう! 今日から『どうせ私が悪いのよ!』は禁止ね!」


 よかった、優は分かってくれたようだ。私はホッと胸を撫で下ろした。しかし、その直後優は意外なことを言った。


「でも舞子も『はいはい、わかったわかった』って言うの禁止だからね」


 予想外の優の言葉に私は驚く。


「え? 何それ?」


「よくやるじゃん。喧嘩してて最終的に舞子が『はいはい、わかったわかった』って言って煙に巻くの」


「そ、そんなにしてたっけ?」


「してるよ! 私こういう言葉大嫌いなんだけど! だって『はいはい、わかったわかった』って言ってる割には私の考えに同意してないし、絶対わかってないでしょ!」


「確かにそうだけど……」


 優の主張はもっともだ。私も無意識のうち失礼な言葉を言ってたんだな。


「もっと言えばさ。『はいはい、わかったわかった』ってすごく上から目線の言葉だよね。どうせ『また優がバカなこと言ってるよ。ま、私は大人だから負けってことにしておいてやるよ』みたいなこと思ってるんでしょ?」


「いや、そこまでは……」


「正直に言いなよ!」


「……少し思ってた」


「でしょ! わかるんだよ! 言われてる方は! だから今後『はいはい、わかったわかった』は禁止!」


「……はい」


 優の真っ当な主張に返す言葉もない。


「それで今日から禁止ということにしようか。『はいはい、わかったわかった』って言うの」


「『どうせ私が悪いのよ』も禁止だよ、今日から」


「では今後喧嘩中にその二つの言葉とそれに準ずる言葉の使用を禁止するということで」


「異議なし」


 実に有意義な話し合いだった。優の思わぬ主張があったものの、自分自身を見つめ直すいい機会になった。


「はぁ、よかった。これから舞子が『はいはい、わかったわかった』って言わないってわかっただけで日々のストレスの30パーセントは消えるよ」


「そんなに!?」


 いくらなんでも30パーセントは言い過ぎ……と思ったけどよくよく考えたらそんなに言い過ぎではない気もしてきた。私だって優の「どうせ私が悪いのよ!」にはかなりムカついていたから。


 それにしても、自分ばっかり色々と考えてストレスを抱え込んでいると思っていたけど、優も優で色々と思うところがあったんだな。これからは気をつけよう。


 それはそれとして、話がひと段落したところで私は優にある提案をした。


「それでさ、新しいルールも決まったことだし、さっきの話の続きしてみない?」


「さっきの話って……喧嘩の続きをするってこと!?」


「うん」


 わざわざおさまっていた喧嘩を蒸し返そうなんて、優が驚くのも無理もない。でも私はやってみたかった。新ルールを導入したことで私たちの口喧嘩……もとい話し合いがどのように変わるのか試してみたかったから。


「本当にやるの? 私もう頭冷えちゃったんだけど」


「まあやってみようよ。話し合えばきっといい結論が出るはずだし」


 そうだ。「どうせ私が悪いのよ!」とか「はいはい、わかったわかった」に邪魔されなければより良い話し合いができるはず。現にさっきも話し合うことで有意義なルールが制定できたじゃないか。


「わかったわよ。じゃあ私が『どうせ私が悪いのよ!』と言わなかったと仮定して、その直前から再開ということで」


「では、再開!」


 こうして話し合いは再開された。





「はぁ!? 意味わかんないだよ! このドクズが!」


「うっさい! 黙れ! ネクラ女!」


 話し合いがはじまってから数十分後。私たちは罵声を浴びせ合っていた。



 どうしてこうなってしまったんだろう。初めはちゃんと話し合いをしていたはずだった。


 でも話はなかなかまとまらなくて、2人ともイライラし出して、気がついたら話していたこととは全く関係ない相手の悪口を言いはじめていた。


「優ってさぁ、昔からそうだよね! トロくて周りに迷惑かけて反省もしないしさ!」


「舞子こそいっつも偉そうで相手を見下しててさ! だから友達少ないんだよ!」


「はぁ!?」


「あん!?」


 悪口はエスカレートしていき、お互いの人格を否定するような内容になっていった。


 もう話し合いなどどうでもいい。目の前のコイツをぶちのめしたくてたまらない。


 私は無意識に近くに置いていたハードカバーの本を手に取る。


 続いて、優もテーブルに置いていたマグカップを握りしめた。


 握りしめた物を互いに投げつけようとした、その時だった。


 突然、優の携帯電話の着信音が鳴った。携帯の音に注意がそれ、私たちは動きを止めた。電話は10秒ほど鳴り続け、やがて音を止めた。


 この10秒間で、血が登っていた頭が急速に冷めていくのを感じた。イライラや憎しみが消えて、逆に罪悪感が芽生え始めた。

 

 優は手に持っていたマグカップを床に落として、泣き出した。


「ご、ごめんなさい。喧嘩してたらもう頭がわけわかんなくなってきて、私ひどいことを……」


 優に続けて私も謝罪する。


「わ、私もごめん。話してるうちになんだかすごくイライラしてきて気がついたら……」


 なんだか私も涙が出てきた。喧嘩したことは何度もあったけど、喧嘩で泣くなんて小学生以来じゃないだろうか。


 しばらく2人でぐずぐずとひとしきり泣いてから、私は口を開いた。


「考えてみれば……全部の喧嘩に2人が納得できる正しい結論出すなんて無理だよね」


 優は頷く。


「そうかも。あのさ、言い訳みたいに聞こえるかもしれないけど。私が『どうせ私が悪いのよ』って言う時って『折れてやってる』と思って言ってるとは言ったけど、それだけじゃないの。なんかこれ以上話すと泥沼化しそうっていう気配みたいなのを感じてるからっていうか……分かる?」


「うん、なんとなくだけど分かる」


「『どうせ私が悪いのよ!』っていう言葉で舞子がそこまでイラついてたっていうのは知らなかったからそれについては悪いと思ってるけど、ただ私なるべくなら長く喧嘩したくないと思ってて……なんかうまく言葉にできないどそんな感じ」


 そう言って優は俯いたけど、今の説明で私には言わんとすることはなんとなくわかった。今度は私が口を開く。


「私も言い訳みたいだけど、『はいはい、わかったわかった』って言う時、正直聞き流して煙に巻こうといてるって言うのはその通りなんだけどさ。それだけじゃなくて優の言葉全部拾ってたら余計な火種が増えそうって思うというか、話が際限なく広がっていって収拾がつかないから話を一旦断ち切りたいからと言うのかな……あの分かる? 私変なこと言ってない?」


「わかるよ、うん、なんとなく。つまり、その、厳密には違うかもしれないけど舞子にとっての『どうせ私が悪いのよ!』が『はいはい、わかったわかった』であって、私にとっての『はいはい、わかったわかった』が『どうせ私が悪いのよ!』だったってことかな?」


「そう! その通り! 『どうせ私が悪いのよ』と『はいはい、わかったわかった』を禁止ってさっき決めたけど、とんでもない。私たちはその二つの言葉でどうにか今日まで殴り合いをせずに暮らしてこれてたんだ!」


「優」


「舞子」


 2人は思わず立ち上がって抱き合う。そんな中、突然私の携帯電話が鳴った。


「あ、舞子ケータイ鳴ってるよ」


「え? あ、本当だ」


 私が電話に出ると相手は大学の同級生で、私と優の共通の友達だった。


「もしもし。あ、三崎さん。どうしたの?ああ、うん、いるよ。分かった聞いてみる。優、三崎さんから『一緒に晩御飯食べに行かないか』だって」


「あ、私にもかかってたわ電話。出なかったから舞子にもかけたんだね。行くって言っておいて」


「うん、行くって。じゃあまた後で」


 私は電話を切る。


「ってことはさっき鳴った電話三崎ちゃんだったんだね。後でお礼言っておかないと。あのまま電話がならなかったら私舞子に本で殴られるところだったから」


「私もお礼言っておこう。優にマグカップを投げつけられるところだったからさ」


 そんなことを言い合って、2人で笑った。




 そして、それからひと月が経った。



「だからそれはおかしいって!」


「おかしいのは舞子でしょ!」


 相変わらず私たちはよく喧嘩をする。なるべくしたくない、ということは前の一件でよく分かったけど、一緒に暮らしている以上衝突は避けられないものだ。


 でも一つ、以前とは変わった点がある。


「……そろそろかな」


 そう呟いた私はポケットから一枚の紙を取り出した。キャッシュカードほどの大きさの白い型紙で、黒いマジックで「権利」と書かれている。


「優、権利を行使します。はい、カード」


 そう宣言した私は優に型紙を手渡した。


「……はい、カードを受け取りました。権利の行使を許可します」


 型紙を受け取った優はポケットにそれをしまう。それを確認してから私は叫ぶ。


「……どうせ私が悪いのよ!」


 そう言って私は自室へ飛び込んだ。


 あの日以来、私たちの家には「権利カード」というものが導入された。このカードは喧嘩中に相手に手渡すことで「どうせ私が悪いのよ!」あるいは「はいはい、わかったわかった」と言って強制的に喧嘩を終了させることができる。


 渡されたカードはどうなるかと言うと、また喧嘩が起こった時に渡された側が使うことができる。つまり私は今回使ってしまったから、今度喧嘩になった時は優がカードを使うことができる。同じ人がカードを2回続けて使うことはできないのだ。


 このルール、正直あってもなくてもいい気はする。根本的には、以前と変わらないからだ。


 ただ、今までは『どうせ私が悪いのよ!』と『はいはい、わかったわかった』と言って喧嘩を終了させることで、無意識に喧嘩がやり過ぎになるのを防いでいたのを、こうしてシステム化することで公平感が生まれ、お互いに納得できるようになった。


 あれだけ嫌いだった「どうせ私が悪いのよ!」という言葉も、喧嘩の過熱を防ぐためのシステムと捉えられるようになり以前ほど嫌悪感はない。むしろさっきのように私が使っているくらいだ。


 こうして私たちは「どうせ私が悪いのよ!」と「はいはい、わかったわかった」という曖昧で女々しい言葉をうまく使いこなしながら、口喧嘩はしてもなんとか殴り合いには発展させず、それなりに仲良く暮らしている。


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