第30話 LIVE後2

 寮についても咲羅は寝起きでポヤポヤしていたので、今日も私の家に泊まらせた。今日「も」です。最近……どころか数カ月単位で、咲羅は私の部屋で寝起きしてる。

 貴女の部屋隣なんですが? 激近なんですが?

 そう言ったら、

「だったら、壁ぶち抜いてもらう?」

 そうじゃないそうじゃない。なんでそんな発想になるんですかねえ。

 なんだかんだ文句は言うけれど、私はこの生活、嫌いじゃないです。だって同棲みたいでいいでしょ。羨ましいでしょー。


 惚気のろけるのはここら辺にして、ポヤポヤしたままお風呂に入った咲羅をベッドに突っ込んだ私は、彼女が寝ているのを確認して枕元にプレゼントを置いた。

 卒業祝い兼、クリスマスプレゼント。

 明日彼女は朝から仕事があるから、反応が見られないのが残念。起きとけばいいんですけどね、私も疲れたので起きれる自信はありません。全く。


 翌朝。結局寝過ごした私は、枕元にプレゼントがあることに気がついた。

 およよ? もしや、寝ている間に咲羅が置いていったな。これは寝過ごして良かった。うん。

 ウキウキしながら包み紙を開けると、少し大きめのクマのマスコットがついたストラップが入っていた。宝石的なキラキラが散りばめられています。見るからに高そうです。そして、ちょっと重い気がするのは何故なのでしょうか? まあいいや。

 うわあ、これなら私ももっと高価なのにすれば良かったなあ。

 んにゃー私があげたのも、決してお安くはないんだけどね。肌触り抜群で有名なブランドの、ルームウェア。『私とお揃いだよ♡』っていうメッセージを調子に乗って添えちゃったんですが、引かれてないでしょうか。大丈夫でしょうか。

 ちょっと不安になっていたら、ピロンっとスマホが鳴った。およよ? 誰からのメッセージでしょう。

 確認すると、「あ、さくちゃんじゃーん」。思わず声に出して言ってしまった。

 なになに? 【お揃いのルームウェア、滅茶苦茶嬉しい♡ 毎日着るね! ありがとう】

 貴女はテレパシーかなんか、超能力をもってるんですか。絶妙なタイミングでのメッセージ、心が撃ち抜かれましたわよ。

 よし、返信するかあ。


【こちらこそ、ストラップありがとう! 早速鞄に付けるね♡】

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