TWINSPartner

@kanata104

プロローグ

───いつも、夢を見てる。

───当たり前だと思ってたこの現実が

───偽物なんだよとでも言うように

───壊れちゃう夢。

───そしてそれはいつも、

───唐突に終わる。


「こらぁ〜!!今授業中だぞ?!成績優秀だからって…授業中ねないでくれますぅ?!」


この、11歳児によって。


「うぅ………咲は厳し過ぎるんだよぉ。」

「厳しくないですぅ!理世が緩すぎるの!」

「もぅ。2人とも?せっかくこの天才電脳少女ユナちゃんが、授業してあげてるんだから、喧嘩してないで聞いてくれるかなぁ?」

「「はぁーい。」」


私は鵲理世。18歳。ここ、音雪学園戦闘科高等部3年生!で、そこの生意気な金髪の女の子が未来咲。音雪学園戦闘科初等部5年の超天才児。そこの天才電脳少女はユナ。音雪学園戦闘科電脳部6年生。そして、無言で座ってるのが、音雪学園戦闘科機械部7年生のアオイ。へ?戦闘科ってなんだ?戦闘科って言うのはね、この地球…日本で起こるテロとか誘拐とか護衛とか…そういうトラブルを解決するために必要な技術を学ぶことが出来る、表向きはそういう…自衛隊の学校みたいな感じ。本当は、天皇承認の国家機関なんだけどね☆で、電脳部って言うのは、その名の通り、AI用の学習機関で、機械部は、国の偉い研究者が造った、自律思考型の機械の学習機関なんだ!音雪学園戦闘科は、普通の人間とコミュニケーションが取れるAIと機械の教育も目指してるんだって!


「…で、って理〜世〜?聞いてる?」

「へっ?あー、えーと、」

「聞いてなかったみたいだよ?」

「……理世、もしかしてバカ?」

「バカじゃないし!バカなのはアオイでしょ?!で、なんの話しでしたっけ?」


まぁ、機械相手にバカって言うのは些か失礼かもしれないけど…この際そこは置いておこう。


「はぁ。パートナーについてだよ。」

「パートナー?」

「そう!明日からさ、各学年一人づつ、自分にあった部署に配属されるでしょ?」

「あぁ、確かそこでパートナーを組むんだよね。2人1組の。」

「そう!」

「それで、私たちがもし同じ部署に配属されたら、誰とパートナーになるかって話してたんでしょ?」

「パートナーかぁ……。」


パートナー。それは、戦闘を共に生き抜くためっていう名目のもと、採用された制度だよね。


「ボクなら理世かな。」

「へ?!な、なんで?アオイ。」

「だって、1番ボクと息が合うし。」

「なら、私はユナかな〜!!」

「うん!咲となら良いサポートパートナーになれそうだよ!!」

「3人とも、よくそう言いきれるね…」

「そりゃあね!この4人の中から選べって言われればすぐ決まるよ〜!!」

「うん。機械の判断力、舐めないでよ?」


わかってたけど…流石AIと機械…判断力が凄いな…


「私は………パートナー、もし自由に決められるなら、黒…うん。黒しか居ないかな。」


4人の中ならユナだけど。と付け足して、咲が呟いた。黒…未来黒ちゃん。この部屋のもう1人の住人。咲の双子の姉で、ほんとに息がピッタリなんだよね〜。


「ま、明日になればわかるよね〜!!」

「うんうん!早く寝よ!」

「結局夜更かししないんだ?!」

「私は黒が帰ってきてから寝る〜」

「授業はどこいったの?!自由だな?おい!」

「ただいま〜」

「黒おかえり〜!!寝よ!」

「もちろんだよ。咲!」

「そこの双子!イチャイチャしない!」


これが、いつも通りの日常。学校へ行って、寮へ戻って、ルームメイトとお喋りして、寝る。楽しい日常。









なのにどうして、こんなに寂しいって感じるんだろ……。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

TWINSPartner @kanata104

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ